あらすじ
僕のクラスに今まで見たこともないほど若い新任の先生がやってきた。南のほうから来た先生は雪が珍しいと言い、夏は涼しいと喜んでいた。そんな先生が僕に「かわいいね」と言ってきたことで僕の胸はざわめいて……? 繊細な少年の淡い恋心を描くセンシティブストーリー。
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Posted by ブクログ
小学校5.6年の担任だったまなつ先生に「かわいいね」と言われたことからかわいい自分でいれば先生にかわいがってもらえると思っていた。
卒業式で先生と同じ背の高さになり、大きくなったらかわいいと言ってもらえなくなる、そのことが嫌でしょうがなかった主人公の少年。
高校生になり180センチを超え、かわいくなくなった自分は、もう先生の目の前に出ることはできないと思っていたけれど、友人から、先生が結婚すると聞かされ、会いにいきます。
せつない。
Posted by ブクログ
ちょっと、苦いお話
ざっくり纏めると、二の足を踏んでしまっていた可愛い男の子が、恋に破れる話
背表紙のあらすじの最後一文が、この作品を見事に纏めており、ここを読んで購入を決めた
止めようのない己の成長と、向け所を決められない気持ちの狭間で、少年が悶々と葛藤している様は、不謹慎ながらも見ていて、口角が吊り上りそうになる
ツッコミを入れたくなるくらい、トントン拍子にハッピーエンドに向かっていく恋愛漫画も読んでいて楽しいが、この手の円満にどうやったって辿り着けない、エグい話も嫌いじゃない
表題作の主人公・大樹がこの挫折を乗り越えられるのか、そこに不安と希望を織り交ぜた感想を読み手に抱かせつつ、話にピリオドを刻み付けているのも見事
読みきりの『白い雪は夏にとけて、』も、少年の恋とも言えないが、淡い気持ちの翻弄されっぷりは読んでいて引き込まれそうになる
また、女の子より男の子のほうが「可愛いんじゃね?!」と思わせる、粗いタッチの絵も私としては薦める際に挙げたい理由の一つ