【感想・ネタバレ】淵に立つのレビュー

あらすじ

郊外で小さな金属加工工場を営む利雄は、妻の章江と娘の蛍の三人家族。 夫婦の間に会話はほとんどないが、平穏な時間が流れていた。 ある日、利雄の古い知人で八坂という男が現れ、八坂を交えた奇妙な共同生活が始まる。 「すでに崩壊していた家族」が徐々に露になり始めて……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

夫の利雄は無口だったけれど、娘の蛍と家族3人での生活に章江は何の不満もなかった。

夫の古い知り合いだという八坂という男が住み込みで働くようになってから、すでに壊れていた家族の影が徐々に浮き上がってきた。

人を殺して服役していた過去を持つ八坂。
八坂の人殺しに共犯していた夫。
オルガンの発表会を控えていた蛍。

クリスチャンで信仰深い章江に跳ね返された八坂の欲望は、
まだ子供の蛍へと向かって行き、結果的に蛍は障害をおい、八坂はそのまま姿を消した。

生活の自由を奪われた蛍の介護に潔癖なまでにやりとげる章江と夫との生活。
八坂の息子だというのちに知ることになる貴史との出会い。

数年越しに行方を突き止めた八坂の、自殺。

誰も幸せにならない、静かで暗い話。。。

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2019年12月29日

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