あらすじ
武蔵国の豪農の長男に生まれ、幼少期から類い稀な商才を発揮する栄一。幕末動乱期に尊王攘夷に目覚めた彼は、倒幕運動に関わるも一橋慶喜に見出され幕臣となり、維新後は大蔵官僚として度量衡や国立銀行条例の制定など、日本経済の礎となる数多の政策に携わった。“近代日本資本主義の父”と呼ばれる傑物の、激動の人生を活写する史伝大作。
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Posted by ブクログ
たぬきじじいというイメージだったけどただひたすらに「善意の人」。色々失敗している部分も、その清さゆえに感謝されているところがあるんだろうな。晩年まではただ忙しく、金にあかしたというわけでもなさそうなので、そのモチベーションがノブレスオブリージュということでもなさそうだ、というところが一番気になる。そこの部分はその「時代」の空気とは全く切り離せないだろう。この時代にしかでなかった人なのだと思う。渋沢栄一に学ぶなどという本が出ているようだけれど、この時代に栄一翁がするとしたら慈善事業・NPOのようなもののような気がしてならない。私たちが学ぶべきはもっと別のところのような気がするが。