【感想・ネタバレ】大人たちの失敗 この国はどこへ行くのだろう?のレビュー

あらすじ

本書の「まえがき」で、著者は興味深い例を挙げている。20代の女性6人に、ある課題が記された封筒を持って電車に乗ってもらう。課題とは、目的地の駅にたどり着くまでに化粧をしてほしい、というものだ。6人の女性のうち3人は三世代家族の孫、あとの3人は核家族の娘である。さて、結果は。周囲の目を意識するあまり、孫グループは口紅をひく程度や化粧そのものができない。一方、娘グループは、何のためらいもなく化粧をし続けたというのだ。著者はこの相違を見て、日本人が綿々と築き上げ、紡ぎ、次代につないできた、周囲への配慮、公私の区別といった日本人固有の美徳が、プッツリと途切れてしまっている結果だと指摘する。暴走する子どもたち、家庭の崩壊、金がすべてと考える風潮、頼りにならぬ政治家を選ぶ意識の低さ……、こんな日本にしてしまったのは、すべて「大人の責任」だという。気鋭のジャーナリストが日本再生の方途を問う力作評論。

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Posted by ブクログ

先日読んだ国家の品格よりも具体的で心を感じます。
共謀罪の一件で、よくテレビにも出ておられますが、まさに才女といった感じの人ですね。
鼻につく部分が少なく、読みやすい一冊。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

発行されたのは2000年だが、ゆとり教育への猛省が叫ばれている昨今なので、色褪せた感じは受けない。
誰にでも読み易い文体で、時代への警鐘を鳴らしている。
ただ教育方法の違いを語るのにやたらと「欧米は…」というひとくくりにした例えを使うのには、ちょっと内容の浅さを感じた。

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2009年10月04日

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