【感想・ネタバレ】たまさか人形堂それからのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ゆるやかにつながりを持つ連作短編集。長編とも呼べる。

物語の含む柔らかさ・温かさ・厳しさも勿論だが、特筆すべきは「会話」の緩やかさ・鋭さ。
こいつらの丁々発止をいつまでも聞いていたいと思える。
個人的には漱石→奥泉光→津原泰水の水脈が見えた。

「香山リカと申します」
「髪が伸びる」
「小田巻姫」
「ピロシキ日和」
「雲を超えて」

エピローグ「雲を越えて」。
かつて自分が書こうとして挫折した小説のことを思い出して、心地よく敗北宣言を胸に刻む。
2冊の中に2冊以上のボリュームが篭っているからこそ、この章の深みが味わえる。
(カラックス「ホーリー・モーターズ」の結末が取ってつけたものでないのも思い出させてくれた)

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2016年06月24日

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