あらすじ
ケニアで発生した殺人カビ。ほどなくして、防疫に従事するエミリーのもとに向井という日本人からオレンジカビの論文が届く。同じ頃、“わるいもの”が赤く見える幼稚園児の桂也は、赤いものの出所を突き止めようとしていた。一方、特定の人物への殺人衝動に悩む夫婦は、高校の恩師“向井”に一人息子を託して自死を選ぶ……。果たして向井とは何者か。赤いものの正体とは? 3つの物語が交わるとき、ある真実が浮び上がる!
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Posted by ブクログ
『長い腕』の作中ずーっと漂う不気味さが好きで早く新刊でないかなって思っていた。今回もずーっと漂う不安感に嵌まった。疫神も人を殺したくなる衝動の描写も、おどろおどろしくて魅力的。
実は、世界を救うとかそういうところに感動を感じなかった。それよりも、関一家のそれぞれの想いに胸を打たれた。幼いけいやの、大人を想う気持ちが苦しかったし、愛しかった。
偶然にも、うちに祖父、祖母の遺影がやってきた。勝手に運命的なものを感じてしまった。
Posted by ブクログ
読み応えあり。
作者がお医者さんだからか、コロナの状況だからか
すごくリアルだった。場面がなんで分かれてるのか、いつ合流するのか、考えながら読むことができた