あらすじ
ホラー映画やアニメの第一線で活躍してきた著者が、小説や映像など様々な形で人を惹きつけ続ける「ホラー」つまり「怖い物語」がどのように作られるかを論じ、技術を伝授する実践的な一冊。
人はなぜ、ホラー映画で怖がろうとするのか。
ホラー映画を数多く執筆した脚本家によって書かれた、恐怖の探求。
ホラー映画を作りたい人、より怖いホラー映画を見たい人に送る本。
Jホラーのイディオロギーとなった「小中理論」を再度論じ、新たに「小中理論2.0」も書き下ろされている。
ホラー映画に留まらず、恐怖について様々なアスペクトから解析を試み、そこにあるシステムを詳らかにしようとする「恐怖のテキスト」。
金子國義画伯の装画を得て、ついに刊行。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
氏がどのように作品に向かい合ってきたかや、考えを整理した「小中理論」が記されている。
serial experiments lainやですぺらにも言及がありそちらも面白い。
Posted by ブクログ
恐怖映画の第一人者が語る恐怖の作法。ひとを怖がらせるために、どのような作法があり、その中で新しいものを表現するために苦心していった様子がわかる。
Posted by ブクログ
最近テレビは季節がら本当にあった怖い話とか心霊現象の特集がたくさん組まれていますね。この本はそういう話の総集編ではなくて、怖さを感じてもらうことを追究する小中理論というものについて書かれています。題名は作法ですが小難しい内容ではなくざっくばらんに書かれていて読みやすいです。怖さは伝播して増幅していく、今時のネットの果たす役割、まとめサイトの恩恵、20年前に遡ればパソコン通信BBSフォーラムからの派生などIT業界で働くベテランにも親しみ深い内容に仕上がっています。
Posted by ブクログ
第一部の恐ろしいほどの面白さが、第二部、三部と行くにつれて失速して行ってしまうのは、現在のホラーの行き詰まりを表しているようで、寂しい。
演出で「驚かせる」のではなくて、恐怖を感じさせる映像とはどんなものか、だけを追及する本。
著者の関心から、神道的なのと神経医学的なアプローチはあったけど、民族・風俗な部分がちょっと片手落ちな感は否めなかった。自分も好きでは無いけど、ゾンビ映画がなぜホラー映像として受け入れられているか、と言うのも、何か足りなかったよなぁ。
とはいえ、これからの恐怖映像を考える上で、まず土台に刷るべき本であることは、間違いないとは思う。