あらすじ
民主主義は基本、出来が悪い。だが、ヒットラーの言いなりになる人生は良くない。だからこそ、自分も他人も説得できる民主主義は大事と言える理由を人は知りたいのだ!出来の悪い制度に絶望しない付き合い方を示す。
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Posted by ブクログ
「デモクラシー」と「仁義」
意外な言葉を組み合わせたタイトルが良い。
そしてオビをみれば、「安倍さん、それは“筋”が通らねぇ」と。
思わず手に取り、裏返して見るとそこには民主主義へのダメ出し!
たしかに民主主義は出来が悪い。あなたの不満はもっともなのです、例えばこのように、と民主主義の出来の悪さを語る著者の語り口は時にユーモラスで滑らかだ(悪口で一冊本が書けるほどだし)そこまで読めば、術中にハマる。読み終える頃には、なぜデモクラシーが必要なのか?具体的にはどうすれば良いのか、読者自身が自分のこととして考え、はたと気が付く仕組みになっている。
民主主義は出来が悪くて手がかかる。でも「手がかかる子ほど可愛い」し、きっと「手をかければかけただけ応えてくれる」に違いない。大切なのは「手のかけどころ」を間違えないこと。間違えたらきちんと「訂正」することだ。
Posted by ブクログ
理不尽や不平等を感じながら尊厳や人権を理念として掲げる民主主義は、時折圧力や嫌がらせを受けながらも信念を曲げない意気込みならまだいいが、少しでも意見が合わない同志を駆逐しようとする内ゲバのようになると、己も崩壊する孤立へと陥ってしまう。本来の民主主義を理解するならば、世間は多様な意志があって当然であり、ひとつの理想しかない社会は全体主義となんら変わらないのだ。"理想" ではなく "どうしても失いたくないもの" そこに筆者が語る民主主義の核心がある。この帰着に至極賛同する。
Posted by ブクログ
通勤の電車でちょっとずつ読み進めること、三度。
三度読むと、著者の言わんとしていることが、じわ~っと理解できる(ような気がしてきた)。噛めば噛むほど…。
これからも繰り返し読みたい、良書。