あらすじ
日本国民の挑戦が「黄金の国・ジパング」を可能にする
「国産車左右ハンドル選択自由」の規制緩和で左ハンドル国産車の生産販売を認めるメリットとは?
貿易自由化を最大限に活用して外貨を稼ぎ、日本は輝かしい「黄金の国」になれる!
その詳細なシミュレーションを本書が徹底解説!
【著者紹介】
小森正智(こもり まさとも)
1986年、東京都生まれ。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻修士課程修了。
現在、東京大学大学院医学系研究科 社会医学専攻医学博士課程在籍。
小森正隆(こもり まさたか)
学習院大学経済学部卒。1982年(株)日本能率協会コンサルティング入社、経営コンサルタントとして勤務し2011年退社。輸入車の国内チャネル戦略、マーケティング戦略、戦略実践研修体系立案と実施、全ディーラー監査。
国産自動車メーカーではCI戦略、カレッジ方式の長期研修企画と実施。自動車メーカー部長・販社経営者研修、自動車ディーラー経営シミュレーションソフト開発。
自動車買取チェーン・オートオークション・自動車リース・経済連自動車事業の戦略、損害保険会社、自動車部品工業会での戦略・マーケティングセミナー等を行った。
【目次より】
第1章◆自動車王国ジパング(黄金の国)への道
第2章◆左側通行なら右ハンドルという安全神話
第3章◆グローバル化時代の国富戦略
第4章◆自動車の生涯価値を再考する
第5章◆世界のCO2排出削減に貢献する
第6章◆自動車メーカーへの提言
第7章◆日本国民への提言
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本経済を再び回復させるには左ハンドル自動車を国内で流通させるべきだ。なんだか「風が吹けば桶屋が儲かる」ような著者の主張だが、読み進めていくと、実に納得。確かに左ハンドル自動車が日本の救世主となる可能性はあるような気がする。
今の日本が世界で圧倒しているのが、自動車の品質とコスパ。その強みを最大限に活かすためには、メジャーである左ハンドル市場に飛び込むべきだ。特に狙い目は中古車市場。
日本の中古車は、厳しい車検制度をくぐり抜け、年数の割に走行距離が短いという理由から世界的需要が非常に高い。が、世界市場に求められるためには左ハンドルへの改造が必要となり、割高になってしまう。だから、日本メーカーは最初から左ハンドル自動車を作ってしまえと、著者は説く。運転も慣れてしまえば、特に問題はないらしい。
左側通行だから、右ハンドル。そんな根拠のない固定観念を捨てるだけで、日本の自動車産業はさらなる発展をするかもしれない。
Posted by ブクログ
本書の着眼点は面白い。だが現実的では無い。
いわゆる外車はほぼ全て左ハンドルであったが、役所の指導もあり今では右ハンドルばかりである。
左ハンドルの車がリセール的に良く運転もし易いのならば、役所の指導があっても左ハンドルの比率は高いままであったはずだ。
しかし低年式低走行距離の車は右ハンドルの方が高く売れる。古く沢山走った車は海外へ右より左が高く売れるが、そもそも金額が安いので絶対的な違いは僅か。
視野の問題からも左走行なら右ハンドルが合理的で安全だろう。著者は死人が出ても持論を展開し続けられるのだろうか。
まあ、右ハンドルでワイパーとウィンカーの位置を逆に(ISO的に正しく)すれば右ハンドル車をそのまま輸出できる。
落とし所としてはこの線が良いのでは無いか。