あらすじ
「今こそお前の罪を償うときだ」――法医学者・冬城(ふゆき)の元へ届いた一通の告発状。その捜査に訪れたのは、よれたスーツに無精髭の刑事、江夏(えなつ)。自分の腕に絶対の自信を持つ冬城は、「俺がミスするはずがない」と怜悧な美貌で一蹴。非協力的で高飛車な態度に、呆れる江夏と一触即発状態に! そんな時、不審な自殺体が発見されて…!? 相性最悪な法医学者と刑事が、遺体に秘められた謎を追う!!
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泣いてしまった
久し振りに本を読んで号泣しました。最後にやられました。掛け合いが面白かったので、油断してました。実在の人物ではないにも関わらず、どうか生まれ変わったら幸せが訪れますようにと願ってしまった。
Posted by ブクログ
刑事×法医学者。個性の強い二人が反発しあいながらも魅かれあってゆく様子が丁寧に描かれている。ストーリーはミステリーを含んだサスペンス風味。過去や事情を背負った大人達が交錯し、綺麗事やエロばかりでない重みのある展開が面白い。エロは薄め。エピローグで語られる被害者の心情が切ない。
Posted by ブクログ
ノンケの刑事・江夏×ゲイの法医学者・冬城のカップリングのお話です。
検視ミス?ってことで、冬城に脅迫状が届いたりして
ちょっと推理小説っぽい要素も織り込まれていて、
私には面白かったです(^^)
Posted by ブクログ
法医学者の冬城の元に、「今こそお前の罪を償うときだ」という脅迫状が届く。
冬城は、十人いれば十人ともが「美しい」と形容する美貌の持ち主だが、中身は所属する研究室で一番の男前。
そんな冬城を心配する助手が、警察に連絡をし、一人の警官が捜査に訪れた。
よれたスーツに無精ひげの刑事・江夏がやってきても、自分の腕に絶対の自信を持つ冬城は、「俺がミスをするはずがない」と怜悧な表情で、その脅迫状を一蹴し、捜査には非協力。
そんな冬城と捜査しようとやってきた江夏は一触即発状態に。
けれどそんな時に、状況的にはどう考えても自殺であるにも関わらず、冬城が不審を感じざるを得ない死体が発見されて……!?
相性最悪な法医学者と刑事が、遺体に秘められた謎を追う……という話でした。
なんというか、大人な話でとってもよかったです。
今回運び込まれた遺体は、冬城が以前解剖を担当した遺体とまったく同じ状況で発見されていて。
そのことから、冬城は依然、自分が行った解剖まで正しかったのかどうかわからなくなってしまう。
そして、江夏をつき合わせて深酒をした挙句、江夏を押し倒し、江夏自身を受け入れてしまう。
という描写があって、そのとき実は、冬城には別れ話をこじらせた元恋人がいて、完全にフリーになったわけでも、江夏に恋心を抱いたわけではないけれど、一時の安らぎを求めてついついそうしてしまう。
あんまりよくないことではあるとは思いますが、その翌日が、冬城が江夏に潔く謝ってるのを見て、好感が持てました。
そんな感じで、身体から始まった大人な恋愛の話でした。
普段は、冗談みたいな言い合いが二人の間でぽんぽん飛び交うので、それも小気味よくて、もう少し、この二人のやり取りを見ていたいなー……という気持ちにさせられます。
続編を読みたくなる話でした。