あらすじ
祖父の遺書を読むため、今では稀なヴァラム語のできる囚人の元を訪れたたベアトリーチェは、美しく知性のある彼、ヴァレリオと話すうちにその人柄に魅了されてしまう。仲間の助けで処刑間際の逃亡に成功したヴァレリオに、望んで攫われるベアトリーチェ。 「俺の指にこんなに反応して、感じやすいんだな」 愛し合い結ばれて、結婚式を挙げるふたり。やがて祖父の遺書が、ヴァレリオの高貴な出自を保証するものだとわかり!?
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Posted by ブクログ
面白く、しかも読み応えがありました。
これは歴史ファンタジーで、現実の歴史や国をモデルにしていることは容易に想像できるものの、「ヒストリカル小説」としても十分に読み応えがある作品だと思います。
改めて、自分には、やはり、こういう作風の作品が合っているというか、好きだなぁと思いました。比べてはいけないのですが、この前に読んだのは日本の江戸時代を舞台にした歴史ファンタジーで、洋の東西は違えとも両者とも同じような舞台設定でした。にも拘わらず、こちらは破天荒というか、やや滅茶苦茶なという印象はまったくなく、むしろ、現実にこういう歴史があったのではないかと思えるほどリアリティもあり、丁寧でよく考えられ内容であったと思います。
内容については敢えてあまり触れませんが、一途で心優しいヒロインとコチラもまた真っすぐで他人想いのヒーローは見ていて清々しく、微笑ましい気持ちになれました。