感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年04月21日
とても良い。国語教材としても申し分ない、ストーリー構成と豊かな語彙に感動しました。
神戸が舞台なのも楽しく、阪急電車沿線に揺られながら、有川浩さんの阪急電車もサブ本に、2冊の小説をポケットにさくら夙川のベンチで読みたくなる小説だった。
叶えよう。近々。
ポケットのなかにーは、
小説がふたつ♪
Posted by ブクログ 2023年10月01日
当時の風習や時代背景の雰囲気を感じることが出来る素敵な作品です。
内容は3女の雪子の縁談についての話なのですが破談ばかりで上手くいかないという内容です。
御大家であった昔の格式に囚われて縁談が破断したり、自分の家柄に合う人を探すばかり周りが呆れてしまう。
義兄が進めた婚約を断ってしまい、仕事関係でギ...続きを読むクシャクさせ、兄はその後婚約の話をしなくなったりなど。
縁談は今では馴染みがないので読んでいて複雑なのだなと感じることが出来ました。
また民俗学的な興味深い話も多かったです
・丙午は関東では忌み嫌われる。迷信が多い
・未年では関西は嫌われる。縁遠いなど
・興信所→ 企業や個人の信用や所在、行動等について調査を行う民間の機関である
主に縁談の相手を調べてもらうことが多い。今で言う探偵な感じです。
・結婚の縁談の下調べでも学校の成績表みる。しかも欠席日数まで。
・季節外れに雛人形を飾ると女の子は縁遠くなる
・東京は流行物ではなく自分に似合う服を着る
これは全然当時の風習とかと関係ないのですが
いけている花がまさかのケシの花だったのが驚きでした。
ケシの花はアヘンの原料です。
「その花見てたら花の中に吸い込まれそうになる」
と、当時から思われてるほど感じる何かがあったんだと思います。
流産した幸子の表現には感嘆しました。
「妻の眼の中にある涙の玉が大きく膨らんで、破れて、頬に伝わる」
幸子の言葉選びも未だにその出来事が尾を引いてるのだと分かる表現でした。
「今雪子のお腹の中にある思いがどう云うことであるのか、明かに読めるのであった」
「ライラックや小手毬の花がもう直ぐ咲き揃うのを見届けるまでは滞在していられますように」
今の姿が当時の人にとっては感動を得たのかもしれません。本は現代よりも身近な存在だったのだろうと思いました。
また、題名が細雪ってとこに何故なのかを全ての作品を読み終わるまでに気づけるようになりたいと思いました。
Posted by ブクログ 2022年09月28日
少し前の日本は恋の延長戦に結婚があるのではなく、家の発展や今後の過程が、どのくらいうまく行くのかという、極めて現実的な側面を重要視していて、それが愛を作り出していたのかなぁと思った。もちろん恋愛結婚もあっただろうが、まだ家柄や結婚の順番に縛られたり、体裁が重要視されていることに、少し歯痒さを感じた。
Posted by ブクログ 2024年01月13日
一気に読みました。
谷崎潤一郎ってすごい作家ですね。昔の上流家庭の暮らしぶりの中に様々な人間模様が描かれていてやはり後世残る作家さんはすごいです♡
Posted by ブクログ 2023年01月03日
中学の頃、国語の問題で『細雪』の花見のシーンが一部出てきたのだが、当時は本に興味がなくスルーしてしまっていた。なぜかそれをふと思い出し、年末、実家に帰省する新幹線の中で読み始めた。
蒔岡家が持つ高貴な雰囲気とコテコテな大阪弁が相まって、4姉妹の上品さが際立っている。会話形式が多いため、長編小説の割...続きを読むにはすぐに読み終えられる手軽さもある。
Posted by ブクログ 2020年06月14日
少し前に読んだ「罪と罰」のロシア貧乏文学の余韻が頭の中に未だこびりついていたので、こういう戦前の品の良い上流階級の描写が心地いい。ただ単に経済的に豊かというだけでなく、品があるというところがいい。
それにしても、野村とのお見合いは本当にイライラした。よく最後まで感情を表に出さずに堪えきれるもんだ。自...続きを読む分ならすぐ顔に出てしまうに違いない。そのへんが彼らと私との品格の差か。
Posted by ブクログ 2018年07月16日
本格的に戦争に突入する前の時代、兵庫の芦屋に暮らす家族の物語。幸子や貞之介の細かい心理描写から、当時の慣習、価値観がわかって面白い。
社会的身分が結婚、仕事、その他いろいろな場面で影響するところや、一族のメンツを保つためなら多少の犠牲は厭わない空気など、現代に生きる身としては辛いものがある。生き方に...続きを読むもっと余白がほしい。
Posted by ブクログ 2024年01月11日
当時の関西上流階級の暮らしぶりなど
当然知らないんだけど
文章からはんなりとした美しさが
伝わってきてその世界を
知ってるような気がしてくる
バーチャル感ある作品
谷崎潤一郎すごい...