あらすじ
これまで別々に生きてきた三人姉妹は、反発や緊張を内にはらみながらも次第に打ち解けていった。そして、テスは牧場主で弁護士のネイトと、リリーはウィラの異父兄アダムと、ウィラは幼なじみのベンと、愛を育んでいく。だが、妻を虐待したかどでリリーと離婚させられた前夫のジェシーは、もう一度リリーを取り戻そうと忍び寄っていた。残虐な殺害事件はその後も続き、牧場に平和が戻ることを誰もが望んでいたが…。時とともに絆を深め、それぞれに幸せをつかんでいく姉妹の姿をいきいきと描く、ロマンス小説の傑作!
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Posted by ブクログ
上下巻再読。初めて読んだ時には冒頭から嫌悪感が先に立ってしまって最後まで好きになれなかった。というのも登場人物が誰も好きになれなくて、特に死んだ父親の意地悪さに腹が立ったし、陰惨な連続殺人もダークな印象でなぜ、この作品が明るくて広いだろうモンタナ・スカイという題名なのか理解できなかった。にもかかわらず再読したのは赤の他人だった3姉妹が次第に互いへの理解を深め強い絆で結ばれる様が心に残っていたから。再読して気づいたのは、自分自身をそして周りの人々との絆を理解し、思いやりと許しの心を持って人々が結びついていく様子が素晴らしいということ。父親の悪意や殺人者の狂気と憎しみを凌駕して、姉妹のみならずその母親たち、恋人たち、牧場を支える人たちの輪が築かれ広がっていく。まさに広いモンタナ・スカイの下で。2015.5