【感想・ネタバレ】君と夏が、鉄塔の上のレビュー

あらすじ

鉄塔の上に、男の子が座ってる――

鉄塔マニアの地味な伊達(だて)は中学3年生の夏休みをダラダラすごしていた。
しかし登校日の学校で、破天荒な同級生、帆月蒼唯(ほづきあおい)から「鉄塔のうえに男の子が座っている」と声をかけられる。
次の日から幽霊が見えると噂される比奈山(ひなやま)も巻き込み、鉄塔の上に座るという男の子の謎を解き明かそうとするのだが――。

爽やかに描かれるひと夏の青春鉄塔小説!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

処女作も読みました。


今作、更によくなってるなぁという印象。
鉄塔さんとして知っている人柄が、主人公の伊達くんから感じられた。
女の子にドギマギしちゃう感じ。
クラスと男子と自転車で相乗りしてプールに行って、着替えるときは無言になっちゃう感じ。
なんかリアルな男の子に、ほのぼのというかニヤニヤというのか、「ああ、わかるわかる」という感じ。
そして、謎の部分をいくらか残すのも良かった。
すべてが明らかにされないところ。
人生って、そうだもんね。
すべての答えが明らかにされるとは限らない。

ただ、読みはじめてからずっと、うっすらと不安がつきまとった。
この話はどこへ向かっているんだろうって。
友情モノでもなく、恋愛ものでもなく、幽霊・妖怪ものでもない。
どれもが少しずつ混じり合っていて、そうしたかったのならそれは成功しているのだけど。
はっきりしないまま、物語が進む。
なんだかどういう所に自分の気持を置けばいいのか、曖昧なまま後半に続く。
後半になってやっと物語が加速し始める。

もしかしたら、こうして何事もカテゴライズして物事をはっきりさせたいのは、自分の年令もあるのかもしれない。
今時の若者は、さらさらと漂うようにして摩擦を起こさずに進むのかもしれない。

明比古くんの正体は謎のままだったな。
先生の物語はいつも、ミステリアスな部分を持った人が出てきて、まるで本は続きものでこれから徐々に明らかになっていく…雰囲気がある。
本当はもっと先生の中で物語は続いていてるのかも。
帆月ちゃんの能力?とか伊達くんとの恋のような何か美しいものとか。

あー、でも帆月ちゃんが「大人をなめんな!」と言うシーンがあるけど、あれはどうかな。
中学生も高校生も、女子は若さが売りだって彼女たちは思ってるでしょ。
子供扱いは嫌だけど、自らをわざわざ大人扱いはしないと思うな。
でも、帆月ちゃんならそういうのかもしれないか。

全体として、初々しくて瑞々しいキラキラとしたものを見ているようでした。
薄いガラスでできた何か美しいもの。
そっと扱わないとすぐにでも壊れてしまうような何か。
次にも期待。


あ、物語に関係ないですけど気になったこと。
P241の最後の二行、字が小さくないですか?
こんなことってある?
何故に突然字が小さくなるの…これも謎。

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2017年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラノベとか児童書またはアニメっぽいなぁと思う。
中学生のリアルな夏休みと思いきやファンタジーだったのか。
冨安さんの天と地の方程式とか、柏葉さんの作品など和物ファンタジーの匂いあり。
ただ、色んなことを盛り込みすぎているというかとりとめないというかゴチャゴチャしているというか…正直ちょっと読みにくかった。
著者がゲーム配信者三人称の鉄塔さんである。(好き。)賽助名義で物書きをされていると知って手にとってみた次第だが、いつものお喋りのような文体で、どうしても鉄塔さん自身が頭に浮かんでしまう…エッセイのほうを読んだほうがいいのかもしれない。

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2024年02月25日

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