【感想・ネタバレ】デッドエンド 死に戻りの剣客のレビュー

あらすじ

生涯最後の決闘――。相手は幼き頃からの同門。敵意を向かい合わせて腕を磨いた、我が半生の片割れ。かつて一度として剣を届かせることのできなかった仇敵。どちらが真剣での決着を言い出したのか。とにかく、確かに私は斬られたのだった。だが気付けば、私は果たし合いの直前に戻っていた。斬り殺される度に、時間は巻き戻される。死ぬ度に蘇る。そしてまた斬り結ぶ。私の振るう剣が、あの男に届くまで。不可解な現象に巻き込まれた“死に戻り”の剣士が辿る、数奇な一生とは――。入間人間がおくる、異端の剣豪小説。

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Posted by ブクログ

ただ一人の生涯のライバルとの決闘中に発現した、斬り殺される前に戻る能力。
相手を倒さない限り、ループから抜けることができないところを含めて、All You Need Is Killを思い出した。
結果的に、その能力によって何度か命を救われ、独特の剣術を身に着けるが、彼は自分には才能がないから、こんな能力が手に入ったと言っていたが、隻眼隻腕で十分戦えるのは、かなり強いと思う。
ラストには納得した。
生涯のライバルを死に戻りを使わないで倒さないと、戻れないのではないだろうか?
自分が同じような経験をするのは嫌だ。

ただ、ライバルの眼球を自分の目に埋め込んでしまうほど執着するのには、腐った妄想をしてしまいそうになる。
違うのはもちろんわかっているが…。

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2017年02月20日

Posted by ブクログ

これは...ホントに入間先生ですか!?(^ ^; と言うのが正直な第一印象(^ ^; 「バカが全裸で走ってくる」ような作品を描いていた人とは、とてもとても思えない重厚で息苦しいくらいの作品(^ ^;

まずは時代劇である。太平の世になって久しい、おそらく江戸時代に、敢えて「剣に生きる」ことを選んだ、いや「選ばざるを得なかった」者たちの物語。

永遠のライバルとの命がけの仕合や、「ただ強い者と斬り合いたい」という、剣に魂を奪われたような漢とのやりとり、はたまた仇討ちに取りつかれた女との邂逅... と書くと、司馬遼太郎先生とか池波正太郎先生とかの世界かに見える(^ ^;

が、これを「SF」とカテゴライズしたのは、主人公は「切られて死ぬと、その少し前に戻って人生をやり直す」という業に取りつかれている、という設定による(^ ^; タイムリープというか、タイムループというか...とにかく主人公は「死ねない」(^ ^; 切られると、その仕合をやり直して、勝つまで繰り返すから(^ ^;

おぉ、生き残れたラッキー! ...とはならず、死ぬ度に痛いし苦しいし、生き残った(生き返った?)としても、人を殺めたことにより「追われる身」となって、真っ当な道を歩むことはできない。ある意味あっさり死ぬより、ずっと長く苦しい人生を送らされているという無間地獄(^ ^;

乱暴に言ってしまうと、これと言ったはっきりした筋立てがあるわけではない。ただひたすら斬り合い、仕合以外の時間は逃亡生活を送っている、その事実と心象を「高い粘度で」描き続ける。正直、読んでて疲れる(^ ^;

オチも、はっきりしたハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、ループはこれからも続いていくんだろうなぁ...という(^ ^; とにかく「カツ丼は作れますか」とか聞いてた人が書いたとは思えない(^ ^; 乙一の帯じゃないけど、何なんだこれは、という印象(^ ^;

面白いのかどうかよく分からないが、とにかく読み進んでしまう不思議な一冊。惜しむらくは、所々誤字とか校正の甘さが感じられる。変な当て字を多用してるからか!?(^ ^;

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2023年06月21日

Posted by ブクログ

ずっと最初の決闘が続くのかと思ったらそうではなく。
ううむ、なんと親切なオートリセット機能。セーブポイント失敗して詰むことがないんだもんなあ…。しかし「終わらない」って怖いなあ、と思ったけども、これはこれで続きを読みたくもある。

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2016年08月06日

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