あらすじ
◆自分を壊してゼロからの修行
「やりたいことがあるけど、なかなか一歩が踏み出せない」
という人は、たくさんいます。
“やりたいこと”が趣味であれば気は楽ですが、
今の会社を辞めて、全力で向かい合わなければならないことだったら、
そりゃぁ、前向きなこと、後ろ向きなこと、辞める理由、辞めない理由をいろいろ考えてしまいます。
自分を壊す勇気って、ちょっと大げさかもしれませんが、
これまでのキャリアとまったく異なる世界に飛び込むには、
肩書や快適な環境を捨てる覚悟が必要になります。
それまで自分自身が思い描いていた「自分らしさ」や「個性」の概念を、
一旦壊す必要もあります。
いや、自ら壊すまでもなく、まずは徹底的に粉々に壊されるかもしれません。
それは大変なことです。
だって、しがみつくものがなくなってしまうわけですから。
でも、そうして新しい世界の流儀に従うことが、その世界で生きていく唯一の方法です。
たとえ傍からどう見えようとも、やりたいことに向かえているわけですから、
当人は幸せなんです。ただ必死なだけです。
私にとって、修業というのは
もやもやとした自分の中の「自分らしさ」や「個性」を叩き壊すことで、
新たなものを手に入れるために必要不可欠な過程
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
これは、単純に読み物としてめちゃくちゃおもしろい。好きやったなぁ。タイトルは『嫌われる勇気』に乗っかったんやろうなと思ってしまうけど、決して軽い内容に終わっていない。「もう好きなことをするには遅いかもしれない」、そんなふうに思えてしまうような年齢にあった著者が、ふとした落語との出会いによって、それまでの自分を壊して、新しい自分を一からつくっていく記録。なかなか簡単にできることではない。
Posted by ブクログ
やりたいか、やりたくないか――そこがすべての出発点
本を読んでいて一番刺さったのは、
「できるかできないかより、やりたいかやりたくないかで決める」
というメッセージでした。
私はつい
「自分にできるかな?」
「失敗したらどうしよう?」
って考えがちなんですけど、
志の春さんは、落語に出会った瞬間“やりたい!”が勝って、そのまま大企業を辞めて弟子入り。
普通なら怖くて一歩踏み出せないところを、彼はその“直感”に従って進んでいく。
その推進力が本当にすごいし、見習いたいと思いました。
Posted by ブクログ
周りを気にせず一歩踏み出すことの大切さを感じる本でした。
人との繋がりが大事な時代だからこそ、自分を持つことが大事。
今後、キャリアUPを目指す方にはオススメだと思います。
Posted by ブクログ
ここまで強く信じて進める道があることはステキだなと思います。飾らずまっすぐ、本当にやりたいことに向き合うことは、部分的にでも見習いたいところです。
Posted by ブクログ
著者は海外の大学を経て、国内の一流企業に就職。そんなある日、ある出来事からその人生を大きく変える事に。自分の人生は自分で切り拓くと言う言葉が、これほど当てはまる事も無いのでは。
大人になると、夢より現実に目を向ける事が当たり前の風潮もありますが、結局それは自分自身で選んでいる事。やらないで後悔するか、やって満足するか?まさに、そのような事を考えさせられる一冊。
Posted by ブクログ
立川志の春さん、この本を読むまでどのような方かは知らなかった。とても面白い経歴を持たれている。イェール大学卒業後、三井物産鉄鉱石部所属、社会人3年目に立川志の輔師匠の落語に感銘を受けて弟子入り。2020年に真打ち昇進。
この本はニつ目時代に書かれた本。
御本人の経歴・経験について触れながら、自分を壊した過程が書かれていて、そしてニつ目時代に新たな自分を積み上げていくことの苦悩も書かれていた。
今の生活を継続していくほうが安心安全楽ちん。でも、それが本当にやりたいことなのか。やりたいことがあるなら、うまくいくか行かないかなんて考えないで飛び込んでいってもいいんじゃない?と思わせてくれた。
家族がいるから、後先考えず…というわけにはいかないけれどちょっと新しい世界に飛び込んでみる??いけるの?いけなくても、どうにかなるかもよ?くらいには。
まだ、エイヤッとできるかどうかは分からないがきっかけはもらった。
Posted by ブクログ
落語界の師弟制度の厳しさを描く場面では一見理不尽だと思ったが弟子と師匠の利害関係を考慮するとそれは仕方ない。
しかし著者が当事者同士以外の第三者にもその勝手な都合を押し付けている所を不快に感じたり、それに関して師匠は弟子を正すべきではないかと疑問に思う。
加えて入門という形でしか目指せない落語界の閉鎖的な面は良くない風習ではないかと思った。
一方で師弟だからこその人情溢れる出来事や筆者の好きなことをやり通す姿勢、知らなかった落語界やその新たな可能性を知れたことは良かった。