【感想・ネタバレ】サマードレスの女たちのレビュー

あらすじ

無類に面白い短篇小説選集。

1930年代の大不況時代、そして第二次大戦、さらには傷だらけの戦後を背景に、アーウィン・ショーは数多くの短篇小説を書いた。もっとも有名な「サマードレスの女たち」(「夏服を着た女たち」)は「ニューヨーカー」に掲載され〈都会小説〉の名作として日本でも多くの読者を得てきた。しかし、時代順に配列され、まるで長篇小説のように編集された本書を読むとまったく別の像が浮かんでくる。
三十年代のアメリカ人の群像(タクシー運転手、保安官助手、フットボール選手など中産階級以下の民衆)が生き生きと描かれ、第二次大戦下の兵士たちは困憊し、惑乱している。そして戦後――最後に収められた「いやな話」はまるで悪化した「サマードレスの女たち」のようだ。
《「時代」の歩みが、この作家の鋭敏なレンズを透過して屈折し、現実の情報よりも遥かに現実的なかたちで、あなたの胸に像を結ぶだろう》
劇的な構成力と、無類に面白い筋の展開を堪能できる傑作短篇集成、待望の文庫版を電子化!

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Posted by ブクログ

「緑色の裸婦」を読んでいたので再読です。読み直してみるとかなり昔のイメージとはかなり違っていた。第一j次大戦後の暗いイメージがこんなに強かった作品集だったのかと思うと読んだ自分の歳がかなり関係しているんでしょう

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2023年01月13日

Posted by ブクログ

都会小説と言われているようなのだけど、それがそれぞれのストーリーの舞台のことを言っているのかどうか…それとも都会小説=新しい視点的なこと?
あとでちゃんと調べてクリアにしたいところ。

とにかく時代を感じる(女性の扱われ方とか、本人たちの考え方も含めて)ストーリーが多かった印象。
ただ最後の作品には、現代にも通ずる“女性像”というか、フェミニズム的な要素と、女性自身の独立性、野心的なものを、確かに感じた気がします。

個人的には、ストロベリー・アイスクリーム・ソーダが1番好きかなぁ…ってよく考えたら、女性が唯一出てこない作品だった気がする。

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2022年06月10日

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