【感想・ネタバレ】片桐酒店の副業のレビュー

あらすじ

とある地方の商店街の一角に佇む古びた酒店。二代目店主の片桐章は、本業のかたわら、配達を副業としていた。片桐のもとには厄介な依頼が舞い込んでくる。アイドルに差し入れを、いじめる上司に悪意を、そして未来の自分に届け物を。無理難題にも真摯に対応していく片桐だったが、彼もまた心に大きな忘れ物を抱えていた。なぜ酒店の店主が毎日黒いスーツで黙々と働いているのか?
その秘密は彼の隠された過去にあった――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ブックファーストのオススメ本。とある過去を背負った酒屋のおにいさんの連続短編集。気軽にさらっと。背負っているものは重たいけど、副業を通して乗り越えていく。酒屋の話なのでお酒の話しを少し期待していたのだけど、殆どでてこなかった笑。

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2020年03月16日

Posted by ブクログ

法に触れない限り「何でも」配達する酒屋の話です。
トンデモな店が舞台なわりにものすごく突飛な内容なわけでもないのですが結構面白く読めました。
ハラハラもしないし日常のちょい延長線上みたいな感じ?

個人的には悪意を送る話が1番面白かったです。
出てくる人がことごとく黒い上にそれが妙にリアル(笑)
千円も払わすなw依頼者もさすがに疑え!ww
それに依頼者の無能さ加減は私も同じなんですが黒すぎてドン引き。

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2016年10月08日

Posted by ブクログ

昔ながらの商店街にある酒屋さんが、何でも運ぶ配達業も副業でやっている、という話。
配達物一つ一つに各々ドラマがあるので、この設定でいくらでも話ができそうなスタイルだなと思った。
主人公の片桐は心の傷が癒えない陰があるクールな男で、なんとなく作者は女性だろうなと思っていたら案の定女性だった。
正直そこまで盛り上がりはないのだが、サクッと読んで楽しめる小説だと思う。

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2018年01月30日

Posted by ブクログ

『片桐酒店の副業』
徳永圭 著

舞台は岐阜県の地元に根ざした商店街に佇むとある酒屋。
昔ながらの個人商店の店構えには似合わない、ダークスーツに白シャツ。およそ客商売に向かない仏頂面な店主。
酒屋の副業に法を犯さぬ範囲の運び屋。その名も「困ったときのまごころ便」

全5章のさらりとした爽やかさすら感じる筆致だが、その実、潜む主題は不条理と自責の念。
誰しも、大なり小なり、世に対して不条理だと感じたり、自責の念にかられたりしたことはあろう。
淡々と物語は進んでゆくが、誰しもが折り合いをつけながら生きてゆく、その無常感が心地好い。深みが増したら、より良い一冊になるであろう作品でした。

こういう作者がいたんですね。他も気になります。

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2018年01月13日

Posted by ブクログ

短編集。
「困ったときのまごころ便」
すべてに絶望し、生きる気力もないままに日々を過ごしていたときに父が死んだ。
稼業である酒店と配達業も引き継いだ片桐は、徐々に持ち込まれる件数が増えていくワケあり荷物と格闘する毎日だ。
過去に何があったとしても、どんなに悔やもうとも、起きてしまったことを変えることは出来ない。
ではどうしたらいいのか?
生きるしかない。辛くても生きていくしかない。
そんな中、8年前に引き受けた荷物の依頼人と再会した片桐。
過去を越えて生きていくことができるのか・・・。

物語を貫いているのはワケあり荷物に込められた人間模様。
淡々と静かに進むストーリーは劇的ではないけれど面白い。
ひとつだけ、少し残念な気がしたのは望月藍が家を出る遠因となった出来事だ。
何やら義父の後ろ暗さを感じさせる藍の記憶。
何故あんなにありがちな設定にしてしまったのか。
もっと違う理由だったなら、もう少し後味の良い物語として終れただろうに・・・。
それだけが惜しい気がした。

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2017年04月06日

Posted by ブクログ

帯のあおり文句があまり適切ではないですね。どんでん返しがあるような物語ではないし、長編と銘打たれてるけど、いわゆる連作短編です。
酒屋の副業である必然性をあまり感じなかった。本業ではないことが重要なのかな。各短編は何を運ぶのかで結構温度差があります。「悪意」がやっぱり一番面白かった。

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2016年06月15日

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