あらすじ
海賊事件は遠いアフリカだけの出来事ではない。アフリカ大陸はいま資源開発で活況を呈している。資源のほとんどすべてを海外に頼る日本にとって死活問題である。海賊の出没ポイントはソマリアに限らず、重要な航路や地政学でいうチョークポイントに集中する。公海だけでなく国境をまたぐ彼らの取り締まりは一国では対処できないため、国際連携が進められている。海賊問題は、資源開発や援助、国際犯罪の取り締まりと複雑に絡み合って進行している。
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Posted by ブクログ
おれの期の遠航に便乗した竹田さんの本。日本にとっての海運の重要性、その脅威となる海賊がどこでどの程度起きているのか、ロイズの世界リスク一覧を紹介したり、東南アジアや西アフリカ、インド洋で違う海賊の出自や手口を紹介。インドネシアの海上警察がしょぼいけどマレーシアやベトナムが力入れてる話とか、ソマリア海賊はプントランドのクランが罰金徴収のために作ったコーストガードの成れの果てではとゆう説得力のある説も面白い。ソマリアへの物資の拠点になっているドバイ、もともと密輸を手掛けてた海賊、各国の取り組みと、根絶のためにソマリア本土にマグロなんかの水産業や通商、天然ガスの開発をしたらって提案、天然ガス開発に関するところで民間企業が民間の警備会社を雇い、タンザニアの海軍や警察がそれと連携し海賊への発砲の責任は民間に及ばないようになるPPPという枠組みとか、海賊を知るのにいい本。研究者としてどうゆう視点を持つかとか、そんな意味でも勉強ちなります。