【感想・ネタバレ】恐怖箱 油照のレビュー

あらすじ

実話怪談は作家の頭の中で創り出された恐怖ではない。怪事の生き証人たる体験者に取材し、彼らの記憶から引きずり出してきた本物である。ゆえに一人の作家が短期間に大量生産することは難しい。よほどの人脈と運、労を惜しまぬ行動力がなければ不可能である。だが不思議と「来る時期」があるという。怪談の方から寄ってくる、気味が悪いほどに集まってくる魔の時期が……。今回、その魔が3人同時にやってきたらしい。集まった草稿はのべ850ページ。どれもこれも本物だけが持つ厭なオーラを醸していたが、その中でも特に強烈な異臭を放つ、アクの強い逸話だけを集め200ページに絞り込んだ。収録された話はまさに恐怖の精鋭たちといっていい。己が持つ毒で読者諸君を痺れさせ、不安の闇に引き摺り込む真夏のヒットマン。打たれてみるのも一興、恐怖の毒ほど馨しく甘いものはないのだから――。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

3人の作者が仕上げた850頁分の作品から
選びに選んだ作品を収録している(まえがき)だけあって
なかなかに粒ぞろいの話が収録されている。
ケイブンシャ時代後期の「超怖」を思わせる逸品。

つくね乱蔵の後書きによると
今まで出せなかった作品を1編収録しているらしいが
巻末の担当一覧を見れば。それはすぐに想像がつく。

0
2011年09月04日

「小説」ランキング