あらすじ
都会への憧れ、くどい人間関係、楽しみは街道沿いのチェーン店……。
コラム誌としても人気の高い「TV Bros.」の人気投稿企画「イナカ川柳」が一冊に!
都会からは考えられない田舎のいまを、ときに憎しみを、ときに愛情を、ときに哀切を持って描き出す川柳コーナー。
約10年にわたる連載から、傑作・怪作・珍作を精選、約400句を一挙収録!
・プチ家出 街まで100キロ プチじゃない
・ごじゃっぺを 言ってんじゃねえよ デレスケが
・今日だけで ジャンボ尾崎を 5人見た
・西友と ジャスコとサティと 西友と
・寒いとか そんなレベルの 話じゃねえ
・気がつけば 隣の嫁は 外国人
・用水路 プカプカ浮かぶ クロックス
・猪は 速い固い 止まらない
・スナックで ママと社長が メルトダウン
東京周辺に住む人たちは人口の1/4にすぎません。この本には3/4の日本人のあるあるネタが揃っています!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私は90歳を超え、今はホームに入所している本好きの義父専門のコンシェルジュだ。
だいぶ老眼も進んでいるものの、
「字ぃ、細かくねくてー、あんまし難しくねくてー、
面白い本よみてぇなぁー。今度来る時、何か持ってきて。」
そんな希望を満たしている本はあるかな?
誰かの為に本を探すって、ちょっと楽しい。
今回はこの本にした。
田舎暮らしで畑仕事大好きだっら義父にこのネタどうかな?ハマるかな?
>バス停がトトロに出てくるあの感じ。
ホント、あの感じだから。
Posted by ブクログ
どれも面白く、何句かは思わず吹き出すほどツボったが、改めて読むと、「はじめに」に書かれていることは重たい。今の日本の地方の衰退状況をTV番組情報誌編集者という特定の視点から捉えていて面白い。「笑えない」状況だからこそ、あえて「笑ってみる」という単にアイロニーで終わるのではなく、何かちゃんと考えさせられる本であることに後から気付かせられた。
Posted by ブクログ
「何もかも巨大なイオンが包み込む」「猿が出る 鹿、熊、猪 リスが出る」「見渡せばバス停と木とYショップ」「シケた日の漁師は昼から嫁を抱く」「ダイエーがサティになって今イオン」「しまむらの服着て今日もしまむらへ」「コストコのあるトコに越す事にした」「婦人科で産む人診る人同級生」「地区行事一枚噛んだら逃げられない」「撮られてた畑でアオカングーグルに」---リアルな田舎、これからはグローバルかローカルか、今現在の田舎、ラストランナーではなくフロントランナーになる予感がします(^-^)
Posted by ブクログ
エロと毒の入ったイナカあるある川柳。
ほどほどに下らなく、意地悪で、泣き笑いな句の数々と「はじめに」の文章が何だか切ないなぁと思う。
ただ雑誌の単行本化にありがちな話だけど、こういうのは薬味と同じで多すぎず少なすぎずが難しい。似た作風なのが多くて途中で飽きてきちゃうってのもあった。
10年の総集編ということなので年度別とかで時代の移り変わりを感じさせるつくりでもよかったかもなーと思った。