【感想・ネタバレ】これからのエリック・ホッファーのために 在野研究者の生と心得のレビュー

あらすじ

「やりたいこと」をやって生きる。その〈あがきstruggle〉方は、今も昔も、無数にある。先人に学び、選択肢を増やすため、16人の<在野研究者>の「生」を、彼らの遺した文献や、伝記的事実から読み解く。大学や組織などに所属せずとも、しぶとく「生き延びる」ための<あがき>方の心得、40。

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Posted by ブクログ

まず、読みやすい。
そして、意外な人物に出会えて楽しい。
最後に、在野という生き方を知って、なにか励まされるものがあった。
加えて、著者のあとがきが本当にいい。学問すること、学問する人への尊敬に満ち溢れている。

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2019年04月16日

Posted by ブクログ

ウェブでは西洋人を中心に続々と書かれているが、続編出たりするのだろうか。自己啓発本のようで、実際啓発されるし伝記もそれ自体面白い。学校的なものから自由でいられる在野研究の鷹揚さ、格好良さが伝わる。著者も在野研究は独断的になりやすいと注釈をしているが、多少独断的であることよりもものをろくに書かないとか、優れた学生院生の芽を摘む教師のほうがよほど罪深いというのは小保方『あの日』を読んでつくづく思ったことだ。

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2018年10月25日

Posted by ブクログ

中身はタイトルに比べるとぐっと軽い。ここで紹介された民間学者とエリック・ホッファーは同列に論じられるべき存在なのだろうか?

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2017年04月14日

Posted by ブクログ

研究してみたいな、でもやる気が起きないな。やる気出したいな。
そんな動機で手に取った一冊です。故人のエピソードが中心なので、名前の知らない人ばかり(南方熊楠くらいは知ってましたが…)でしたが、彼らの生き様や研究への向き合い方は、大学から離れて学問をすることに遠慮や自信のなさを抱いてしまう人々への処方箋になるでしょう。
ここを皮切りに、自分の学問したいことに関する本へ読書を広げていきたいな、と思いました。

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2024年02月08日

Posted by ブクログ

企業がオープンイノベーションを模索しているように、大学もオープンになって研究者をサポートして欲しい

研究する人がもっと増えれば、世の中もっと面白くなるはず!

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2022年02月28日

Posted by ブクログ

大学職員という職業を持つ者が、大学院に通い研究の経験をしたり、またそこを修了して研究活動を続けることに対する否定的な意見等を浴びせられることは少なくない。以前、何かにとりつかれたように病的にSNS上で、ごく狭い範囲のケースを想定して大学院や学会活動やその経験に関連する批判的な言説を垂れ流す輩もいた。おそらく、その成果に対する称賛の声より、獲得した学歴と業務への姿勢や当該人物の能力に関連付けされて批判される場面の方が多いだろう。

本書『これからのエリック・ホッファーのために-在野研究者と生と心得』には、こうした批判が生まれることを見越して、「仕事場で研究の話をするのは厳禁」と戒め、「日常生活で学問の話をすると、大体の場合において引かれてしまう。あるいは、へぇー頭いいね、と完全なる社交辞令で流されてしまう。会社のなかで政治の話が危ういように、学問話もまた一般社会にあっては異物として存在することを忘れてはならない。」(p.143)と説いている。中教審の答申等で、大学院教育による職員の能力開発が推奨されたが、明らかに前述した一般論とは異なるので、いつまでもコンフリクトが起き続けることはある意味当然といえる。当事者や利害関係者で、大学院での学修経験の有用性を検証しようとしても、なかなか議論の溝は埋まらない。両者ともに辟易しているうちに小康状態になっているのが昨今であろう。また寝た子は起こさないほうが賢明かもしれない。その間に一定期間、「在野での研究」ないしそれに近い経験を少しでも蓄積していき、「自主的に立ち上が」(p.4)ればよいはずだ。「在野で研究などやろうとする人間は周囲の人々から、おおかた変わり者だと思われ」(p.81)ることと、「周囲に頭がおかしいと思わせる」(p.81)と、予め了解しておくとさらに無用な衝突を減らすことができよう。

上の文脈での学修者は、「ホッファーのように狭義の学術機関に頼らずに学的な営みを続けた研究者たち」(p.5)より、研究環境に恵まれているケースもある。各人がそれを活かさない手はない。また幸いにも、大学職員は、出版社で同じくらい「研究や学問の営為としばしば隣接」(p.37)する場面に遭遇することが多い。さらに地理的条件や大学規模によるが、大学は「情報のセンター」の性格を持ち合わせている。研究を生業としない大学関係者ほど、在野研究を進めやすい職業はないのではないかと思う。

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2018年12月01日

Posted by ブクログ

大学等の研究機関に所属せず「在野」で研究し業績を残した人々の評伝。
カタログ的に名前を確認するのに良い本だった。
著者の語り口も小気味良い。
やはり小室直樹か。

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2016年03月27日

Posted by ブクログ

「『在野研究ビギナーズ』より『これエリ』の方がマニュアル的」と聞いて読んでみたが、実際その通りで、とても面白く為になった。

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2020年02月24日

Posted by ブクログ

 エリック・ホッファーはこんな本は書かなかっただろう。知らないけど。彼は、彼の哲学を、周囲にとらわれることなく、境遇に迷うことなく続けた。それが僕の印象だ。
 三浦つとむ、谷川健一、高群逸枝、小室直樹、南方熊楠、ほかに、名を知らない人もいましたが、ちょっと、普通の感覚では比較にならない抜群の才能群ですね。
 彼らを先達とした、荒木青年の心意気や、よし!ただ、惜しむらくは、紹介されている「独学者」に筆がついて行っていない印象はぬぐえなかったことだ。
 谷川健一や吉野裕子は長年のひいきだが、当たり前のことながら、彼や彼女の著作を読み切るだけでも、凡夫にとって一生の仕事といえるでしょうね。なかなか、「こんな人がいた。」で済ませられる相手ではありません。
 

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2019年04月05日

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