【感想・ネタバレ】アルトの声の少女 1巻のレビュー

あらすじ

男まさりで、どこか醒めている悠有は学園の人気もの。そんな悠有につきまとう、ツッパリ娘・麻美――ふたしかで、つかみどころのない友情と愛に揺れうごく少女たちを描く学園ストーリー「アルトの声の少女」第1巻。“このヒロインはキミじゃないか?”

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Posted by ブクログ

昔、従姉の部屋でチョロっと読んで、長らく気になっていて、
ずーっと後になって入手し、確認した全3巻。
主人公が少年っぽい体型の女子という、性の未分化を暗示するかのような設定。
恋愛要素は薄く、主眼は家庭の問題と、女の子同士の友情の濃いぃヤツ。
アクセントを添えるために男子も登場させている風だけど、
いっそのこと、いなくてもいいんじゃないかと思ってしまった。
こういう「男子は添え物」的な趣と、
少女同士の疑似恋愛感覚っていうのが、
ある年代までの少女マンガの一区画を形成していた印象。
舞台は「姫君たちの庭」であって、
男はまだ、精々その外郭を護衛する騎士の立場でしかなく、
彼女らの性愛の対象になり得ていなかったという、過ぎ去りし王国の物語。

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2013年09月18日

Posted by ブクログ

小学生以来。読み返すと、ここまであからさまでおセンチな感じだったかしらん、と驚く。内田善美の「ひぐらしの森」の数ヶ月後に連載が始まっているのですね。男の子っぽい女の子は誰にも属せず、誰も所有せず、でも人気者で、女の子っぽい女の子はエキセントリックで、正直で、ワガママで、たったひとつ以外は何も要らないという。女子間の愛情、独占、嫉妬は、男女間へと移行するまえのシュミレーションではなく、憧れと諦めと、抵抗と順応が、しっちゃかめっちゃかにブレンドされた、どういう女になるか、という自我の格闘なのだなー。いつの世も思春期はコムズカシク、女子ロールモデルは困難。
アルトはソプラノの下、女性の低音部のことですが、本来アルトの語意は高い。女性の低音部をアルトというのは、コントラルトの略だそうです。
Contralt。高いのに対する、の意。ほかに道があるはずと、模索は王道です。

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2011年04月15日

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