あらすじ
看護師のセイラは、その類いまれなる美しさを武器に、同僚や患者を次々と虜にする。セイラに魅了された者は、利用されていると理解しつつも、その美貌に逆らえない。しかし、彼女がかつて勤めていた病院で、患者が不審死を遂げていることが分かり……。
聖と俗、邪悪と無垢。その間を激しく揺れ動く女が、真実の愛に目覚めるまでを描いた恋愛小説。
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Posted by ブクログ
桜井亜美さんの桜井亜美さんらしい小説で。
看護師のセイラが周囲を振り回しながら、自分の望みをかなえるために彷徨う話。
桜井さんの小説は。
どんなに酷いこととか、法律に反することをする人が主人公でも。
決して、それをした本人が幸せになれなくて。
「幸せ」を探すために彷徨う話なんですよね。
お利口さんな言い方をするのなら、「そんなことで幸せになれないんだよ」という小説なのだけれど。
決して、そんなことを言いたくて書いてるんじゃなくて。
結果として宗だったんだと思います。
でも、割とセイラは無意識に悪い……というか、今の表現でいうところの「サイコパス」。
そんな救いがなくて、どろどろとした想い小説を読みたい人にはオススメします。