あらすじ
人口減、少子高齢化、都市部への一極集中、グローバル化。地方はこのまま衰退、消滅してしまうのか? そして「地方経済に未来はない」という俗説は本当なのか!? 著者は、日本企業を「G」と「L」とに分け、安易なグローバル企業楽観論、ローカル企業悲観論に警鐘を鳴らす。世界市場で戦う製造業を中心とした「グローバル経済圏の企業=Gの世界」と、国内市場においてヒトがサービスを提供する非製造業を中心とした「ローカル経済圏の企業=Lの世界」。一見、前者の前途には明るい未来が待っており、後者は未来のない産業と思われがちだが、現実はイメージどおりではない。グローバル企業だけでなく、福島交通、湘南モノレールなど、ローカル企業の現場をも熟知したIGPIのプロフェショナルたちが、外食、小売、卸売、製造、宿泊サービス業から学校法人、医療まで、業種ごとの事業の方向性を示し、ローカル経済圏を再生させるノウハウを公開。
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Posted by ブクログ
経営共創基盤/冨山氏のシリーズを漁ってみようと購入。
感想。
業種別の事例、見える化大事、滝グラフ、等は習得したい。
備忘録。
・企業経営上、需要に対して供給力店労働力が不足している状況は、相対的に「景気が良い」状態にあり、経営的な打ち手の自由度が大きい。らしい。
・過去100年で世界の経済規模は40倍になったが、人口は4倍止まり。残り10倍分はイノベーションだ。人口要因よりも生産性要因だ。→100年で見ればそうだろうが、ここ20年とかで見たらまた違う気もするが。
・100mを10秒で走る人を8秒台にするのは難しいが、30秒かかる人を20秒に縮めるのは比較的簡単。ローカル企業の再生をそう捉えている。
・そもそも、エクセルを使って情報整理&見える化できる人材が、居なかったり。再生の第一歩は、実態を見える化するところから(勘と経験を脱却)。
・特に、ユニット別・セグメント別の利益を見える化、どこが儲かっていて、どこが赤字を出しているのか、数字で抑えたい。本部経費の配賦前の利益が良い。
・利益改善に向けた打ち手は、改善効果を見積もり、滝グラフにして見える化し、優先順位検討に繋げる。
・不正行為やモラルの問題がある場合、未然防止策があるかどうかを皆考える。ただ、状況に対して不作為であってしまう文化も多く、そちらも改善が必要。
・事業特性把握マトリックスは、、大事らしいが、よくわからなかった。
・業種別の業績改善事例は、コンパクトでわかりやすい。
・当該地域のとある業界で、域内の市場規模に対して、生産能力が過剰にあるのに、企業統合が進まないと、皆が不幸になる。という事例はわかりやすかった。
・その場を取り繕う、ええカッコしいタイプの経営者は、再生が必要な企業の経営には不向き。
・「引き続き検討しましょう」が口癖な会社はあかん。
・最初から裸の王様の経営者はいない。自分を裸の王様と認識できている経営者もいない。知らず知らずのうちに裸の王様になってしまう。きっちり進言する部下や幹部は大切。