あらすじ
バレンタインすら残業の、仕事に疲れたOL千紗。お気に入りのヒールが折れ、まさに泣きっ面に蜂。そんな千紗を救ったのは、理想の王子様――ではなく、凶悪な目つきから社内で「殺し屋」と恐れられる龍生だった。 千紗はお礼のつもりで義理チョコを渡すが、勘違いした龍生に交際を申し込まれてしまう。「断ったら殺される!?」命の危険を感じた千紗は、偽の恋人になることに。だけど強面の龍生が提案してきたのは、なぜか交換日記で!? 凶悪面の純情リーマン×がんばり過ぎなOLの、涙と笑いの激甘ラブコメ!
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Posted by ブクログ
バレンタインシーズンということで読んだ。義理チョコの誤解から始まるラブコメディで、2人の食い違う会話が面白かった!2人の古風な交際が微笑ましく、交換日記の温度差や、文字に浮き立つ気持ちが表れていたり(3Dになっていたり!)、ニヤニヤしながら読んだ。龍生の意外なポジティブシンキングもかわいらしかった。ぜひドラマ化してほしい!
Posted by ブクログ
北風さんと三春さんがうまくいくであろうことは容易に想像できるのに、「このふたり、どうなっちゃうのー?」と、結末が気になって一気読み。
北風さんの生真面目で純粋が故の言動は、非常にコミカルに描かれているけれど、文句なくキュン。
真面目で頑張り屋さんな乙女の三春さんも可愛い。心の声、毒舌だけど。
設定や展開は強引なのに、このふたりの滑稽なすれ違いを何だかリアルに感じてしまうのは、現実の恋愛も傍から見れば滑稽だから、かな。
恋愛なんて、ちょっと頭おかしくならないと出来ない。
年齢を重ねれば尚更に、そう思う。
Posted by ブクログ
メディアワークス文庫の巻末の広告を見て、「読みたい本リスト」に入れていたもの。
久しぶりのメディアワークス文庫。しかも初めて読む作家氏やったけれど、1ページ開いた瞬間、
「字、なんか、多っ!」
と、思った。
もちろん1日でさらさらっと読めるライトなタッチなんやけど、みょうに文字数が多かった。(*´з`)
著者の独特の言い回しというか表現というか、そのへんに起因するんやろうな。
(特にツッこみ具合を)あれこれ書き込むわりにはリズム良く読めたし、北風および三春の
「若干ズレた脳内妄想」
は、だんだんクセになってきて、最終的にはワハハと笑ってしまった。
「疲れた時に読むラブコメ」ちゅう説明やったけれど、まさにそうかもしれへんな。
見た目コワモテのメンズと可愛い系OLのラブコメは、先日レジーナブックスで読んだよね。
わりとよくあるネタなんかもしれへんけど、よくあるネタだけに、分かりやすくてよかった。
ほんで、
「交換日記って・・・」
と、思ったけど、その日記があったから北風がだんだんくだけた話し方になってきたのも納得できるし、一番よかったのは三春が北風に初めて心惹かれたのが、三春の後輩に対する接し方のアドバイスやったというところかな。
このときに北風がいう「ゆとり世代に対するコメント」も、大変良かったけれど、また当人同士と直接関係のない出来事でお互いの考え方や人となりを知るっていうのは、実際にはよくある話。
だって、好かれたいと思っている相手に対して直接的なコメントをするなら、アプローチしている最中ならなんぼでもいいように言えるもんね。
北風のあのコメントは、「三春にいいように思ってもらいたい」と、いう気持ちが薄い状態で出たナチュラルなものやったやろうから、それがとても好感が持てたことも(わたしが)、三春にとってもいい意味で意外やったことも、お話としてすごい良かった。
自分にゆとりを持つ、なるほどな。
ない。
今の私にゆとりって、なかった!
なんか、ハッと気づいたわ。
ゆとりをもてるかどうかは自分の心がけ次第やもんね。
一番いいのは、何か違うことでガス抜きすることかもな!
ゆとり、もっと、持ってみよう。
若者特有のノリで、ややはっちゃけたところがあるコメディ小説やけど、芯はしっかりしてると思う。
この小説が電撃大賞の受賞作やったようやけど、著者の続編が読みたいな。
書いてほしいなあ。
恋人を作ることなんてすっぱり諦めていた北風が、三春との一か月で「世界が色であふれた」わけやけど、それもある出来事でまたモノクロの世界に戻ってしまう。
そのときに、
「映画館で美しいシネマを鑑賞するように」
と、例えたのも、ほおお・・・、と、思った。
確かに映画館では、見てるこちらはモノクロ。そしてシネマは色とりどりと、そういうことか・・・。
書いていて著者自身が悶えたらしいばんそうこうのシーンも、切り口がいいなと思った。
著者の引き出しはかなり深いのでは・・・。
うん、とにかく、また違う作品を読んでみたいよ・・・。(;^ω^)
真実を(と、いうか、白黒を)うやむやにしたまま終わりにする(ほうがいい)ことがあるのかもしれない。
それがいわゆる「大人の対応」と、いうものなのかもしれへんくても、うやむやにしたまま終わりにしたものは、いつまでも悔いが残りそう。
とはいえ、はっきりさせるのはとてもつらい。
結局、どっちにしても、どっちもしんどいってことやね。
それやったら一番何があれかって、自分が納得のいくほうを選べばいい。
うやむやにしようと自分で決めたならそれを、つらくても、乗り越えるためにはっきりつけようと決めたならそれを。
選ばなかったほうを悔やまなければいい。・・・と、いうのが、ほんまの「大人の対応」ではないんやろうか。
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■コンフュージョン (タイトルやん・・・)
混乱。混雑。
(2017.01.29)