あらすじ
通夜の最中、新米の坊主の前に現れた、死んだはずの女子大生。自分の目にしか見えない彼女を放っておけない彼は、寺での同居を提案する。だがやがて、彼女に心惹かれて……若き僧侶の成長を描く感動作。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
野ブタをプロデュースの作者だそうですが、この小説もすっきりドラマ仕立てで、すごく読みやすかったです。新米住職が女子大生の霊に恋よりもほのかな、でも確かな恋愛感情を芽生えさせつつ、いずれ来るであろう別れにも怯えつつ、みたいな、ほんの少し切ない青春ストーリー。(たぶんw)でも、亡き父の話とか、連絡がとれなくなった二日間とか、ちょっと消化不良な部分が、のどに刺さった小骨のような感じで気になります。
Posted by ブクログ
23歳の新米僧侶が同い年の幽霊の女の子と同居することに。
物語の展開はハラハラした感じはなくなくほのぼの系。「こうなっちゃうのかな」と予測しても心配はいらず、淡々と進んでいくけど。
もうちょっと答えを知りたいわたし…
読み手それぞれが色んな想像ができるように
深い背景まで書かれてないのが逆に奥深いのかもしれない。
Posted by ブクログ
『野ブタ。をプロデュース』の作者が描く恋愛小説。
海生と、海生にしか見ることができない幽霊の碕沢さんとの交流。
二人だけの時間はゆったりしていていい。
しかし、碕沢さんの内面があまり見えてこない。
海生も、彼女との出会いによる内面の変化が見られない。
碕沢さんは一度死んでいるから、彼女との別れは二度目の死ともいえる。
死というのは突然訪れるものだから、ラストにも納得はできる。
でもできれば、もう一度だけ海生と会って別れを告げることはできなかったかなあと思わずにはいられない。
Posted by ブクログ
死んだはずの女子大生と、駆け出しの坊主の心の交流を描いた本作。
終始、話は静かで、そして切ない。
幽霊と生きている人の交流という、話のネタとしては良くあるものだが、この物語はそれらとはどこか一線を引くものがある。
話のちょっと悲しいけど、どこか優しいラストは秀逸。