あらすじ
弱い心を認めて、自分にダメ出し。
失敗するからこそ、学べることがある。
“強面”キャラを捨て、素の自分になれた。
―――ゼロから再出発するための、58の心得。
「あの事件」から今日までの思いを、正直に告白したエッセイ。
「もといた場所から再出発」 “あの事件”から今日までのこと、そして、“強面”キャラを演じなければ続けられなかった、プロサッカー選手時代のことを正面から綴ったエッセイ。
『酔っ払って暴力事件を起こすなんて本当に最低ですし、カッコ悪いことです。「マイアミの奇跡」は知らないけれど、「前園の事件」は知っている。そういう世代にも、僕の失敗体験と、復帰して今に至るまでの経験や考えてきたことから、何かを学んでもらえたらと思います。 』「はじめに」より
第1章 自分にダメ出しする 第2章 弱い心を認める 第3章 強い気持ちだけがミラクルを起こす 第4章 終わったことは受け入れる 第5章 ポジティブに自己否定する 第6章 キャラ設定が時には必要 第7章 アウェイで平常心を発揮する
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
マリーシア?
マレーシア?
マサーキヨ?
20年前、強豪ブラジルを破るマイアミの奇跡を起こしたチームのキャプテン前園真聖。
そんな実力や経験を持っている彼の今の姿が見られる場所は、コーチや監督としてのフィールド上ではない。
日曜日の午前中放映されているバラエティー番組中出演しているテレビの中。
女子高生時代、前園選手が載った雑誌の切り抜きをファイルに挟んで持ち歩いていた私。
笑顔なんて見たこともなかった〝強面キャラ〟の前園さんが、〝いじられキャラ〟で、たまにハニカンダ笑顔を垣間見せる前園さん。
そのギャップに驚き、前園さんの心境に何が起こったんだ??と興味を持って手に取った一冊。
きっかけは、やっぱり例の「事件」
2013年10月。
飲酒によるタクシー運転手への暴行容疑。
事件後の4ヶ月間の謹慎期間中に彼自身を見つめ直し、受け入れ、認めることで本当の自分の姿に気づいたからこそ、今テレビに出ている自然な彼の姿がある。
この本では、彼自身の思考や彼だからこそ言えるアドバイスが紹介されている。
例えば、アンガーマネジメントのファシリテーターの資格を取ったこと。
アンガーマネジメントとは、第二次感情である〝怒り〟の前にある第一次感情(ストレス・不安・コミュニケーション不足)と上手くつきあうことで、〝以外〟をコントロール出来る心理教育。
彼が自身のキャラ設定(強面キャラ)を作っていたことによって、ストレスが溜まっていた。自分の器を小さくしていたと自分を振り返り、自分を受け入れられた。
このように、自分にダメ出しを行ったことで『背伸びをせず、等身大の素直な自分を出そう』と決めたからこそ、今の〝いじられキャラ〟が完成された。
彼は沢山の方々に囲まれている。
みんな本気で全力で彼をサポートしている。
こんなに愛されてるんだ。
そう思えたのは、この本の中で前園さんが本当に沢山の感謝の気持ちを記す箇所が何度も何度も出てきたからですね。
彼は今、フィールド上ではなく、テレビというアウェイに立っていますがこれからも、今の気持ちを大切に前園さんらしく平常心で活躍されることを期待したいと思います。
ちなみに、アトランタ五輪への最終予選。
サウジアラビア戦、コーナーキック中の転倒…
当時は本気で心配してドキドキしたのに。
今、もう一度動画を見て、笑い転げてしまう私は薄情でしょうか。。