【感想・ネタバレ】魔女の箱庭と魔女の蟲籠 -鈴木小波短編集のレビュー

あらすじ

その姉弟の腹の中には、「永遠」と「死」があった。奇妙なふたりを描く連作のほか、短編を多数収録した、生と死を紡ぐ作品集。

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Posted by ブクログ

つい、この間、ここに野干ツヅラ先生の『午後五時四十六分』、ネコメヒコ/作楽ロク先生の『こんなん生まれました。』の感想を挙げ、絶賛し、どれだけ面白く、読むべきか、を力説した私は
質が高い、その評価は今も変わっていない
けれども、この『魔女の箱庭と魔女の蟲籠』を読んでしまったら、先の二作品がバリバリと食われてしまった
何でも描ける、って表現は、漫画家にとっちゃ癇に障ってしまうモノかも知れないけれど、連載と短篇集を読むたび、鈴木先生に対しての印象は「何でも描ける」が強くなっていく
一体、どんな日常を送っていたら、こんなスレスレの発想が自分の中から湧き上がってくるんだろう。素直に知りたい、と思う一方、真似したら精神が壊れちゃうかもな、そんな不安も過ぎる
好みは人それぞれだろうが、あえて、先に、ちょっと合わなかった作品から挙げさせてもらう。それは、『パイパニック』だった。下ネタ、それ自体は好きなのだが、若干、あけすけすぎて食指が動かなかった。絵柄が現在のそれと違うのも理由かも知れないな、と書きながら気付いた
逆に、他の読み手に推したいのは、表題作でもある『魔女シリーズ』だ。鈴木先生が得意とする、ほんのちょっぴりのおぞましいコメディで、パンチが効いている。ヒトじゃないモノが、ヒトと絡んで、特別な関係を築くようでいて何も起こらない、それがヒトとヒトじゃないモノの境界線、そんな感じ
是非、このシリーズだけの単行本を出して欲しい。母であり、作成者である魔女が望んだ物を全て手に入れ、何もその手の中に得られなかった時、何が起こるのか、も知りたい
この台詞を引用に選んだのは、真理であるから。苦手だと言っていた作品から引用するんかい、とツッコミが飛んできそうだが、それはそれ、これはこれだ。男はオッパイに弱い、それは誰も否定できないでしょ

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2016年07月11日

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