【感想・ネタバレ】女を逃すな~都筑道夫コレクション〈初期作品集〉~のレビュー

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Posted by ブクログ

何故か表題作ではない「やぶにらみの時計」は本当に面白い。処女作に近い時期であるにもかかわらず、軽妙洒脱で奥が深くて謎と論理が美しく並びあうというセンセーの特徴がすでに出ている。記憶喪失で朝起きたら他人というネタをこれでもかというくらいこねくり回し、シンプルながら綺麗に落としてくれる。他の短編もどれもお洒落。ユーモアとか怖さとかかっこよさとか。でも一番考えながら読んだのは生島治郎との対談。あの頃のこの二人はこんなに進んだ話をしていたのかという感じ。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

都筑道夫さんの初期作品集。収録作品は、中編の「やぶにらみの時計」、そそて短編の6編、ショートショート2編、そして対談など盛りだくさんである。

一時期、「猫」の登場するミステリを探したりしていたのだが、「やぶにらみの時計」と短編の「黒猫に礼をいう」にも猫がさらりと登場している。

初期短編集とはいえ、都筑さんは18歳ごろにはすでにさまざまな文章を書いて生計を立てていらっしゃった方なので、本当に「初期」の作品ではないらしい。だから、というべきなのか、それとも都筑さんの実力ゆえか、収録されている物語すべてが「初期」の作品とは思えない面白さ。

また、後半に収録されている対談では、都筑さんのミステリに関する考え方や試行錯誤、そして取り組みについて垣間見ることができ、非常に興味深い。

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2010年11月01日

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