【感想・ネタバレ】女を逃すな~都筑道夫コレクション〈初期作品集〉~のレビュー

あらすじ

ある夜、島村雄作がうたた寝中、泥坊が入った。なにも盗られた様子はないが、見知らぬ女性用ライターとヘア・ピンが落ちていた。それを発見したのが帰宅した妻の美枝子だったため夫婦の間には険悪な空気が……。その翌日、怪しげな二人組の男が押し入り、妻は人質に取られてしまう。(女を逃すな) ほかに、長篇推理「やぶにらみの時計」など初期の傑作を収録する。

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Posted by ブクログ

何故か表題作ではない「やぶにらみの時計」は本当に面白い。処女作に近い時期であるにもかかわらず、軽妙洒脱で奥が深くて謎と論理が美しく並びあうというセンセーの特徴がすでに出ている。記憶喪失で朝起きたら他人というネタをこれでもかというくらいこねくり回し、シンプルながら綺麗に落としてくれる。他の短編もどれもお洒落。ユーモアとか怖さとかかっこよさとか。でも一番考えながら読んだのは生島治郎との対談。あの頃のこの二人はこんなに進んだ話をしていたのかという感じ。

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2009年10月04日

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