あらすじ
「モヤさま」でお馴染み、テレビ東京の人気女性アナウンサー・狩野恵里が綴る、初めてのエッセイ! 仕事を充実させ、毎日をポジティブにする狩野アナ流のこだわり、考え方とは? 巻頭ミニグラビアも収録!?
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Posted by ブクログ
テレ東の狩野恵里アナは学生時代から、KYで有名だったらしい。同期の林アナによると、役員面接でも一人大はしゃぎして、顰蹙を買って号泣して先輩の繁田アナに給湯室で慰められてたそうだ。
そんな狩野アナが、モヤさまのアシスタントして大抜擢された場面から本書は始まる。モヤさまの食事シーンでは、さま~ずの大竹さんと、元アシスタントの大江アナがひたすら黙って食事を食べ、見かねたさま~ずの三村さんが「喋れよ!」とツッコむといったお決まりのシーンがある。
ところが狩野アナは、見事初回一人で食事中ペラペラ喋り、三村さんから「黙れよ!」とツッコまれてたのだ。そのようなおおらかな感性を持った方だ、狩野アナは。
本書によるとそんな狩野アナの原点は、両親のしつけにあったようだ。家のふすまにクレヨンなどで落書きをしても、お父様より「キャンバスと思って自由に書きなさい」と言われたり、帰国子女でアメリカの「個性」を重視する教育にどっぷり浸かっていたのが、原因と思われる。
彼女を知るキーワードとして「努力」というものがある。彼女は相当な努力家なのだ。テレビ東京の名物番組「隅田川花火中継」で「中継の練習」をしていた彼女はプロデューサーからこう言われて我に返る。「練習なんかしても意味がないよ。もし花火がみえなければどうする?」
とここで、彼女は一皮むけたようだ。「アナウンサーは臨機応変に機転を利かせないといけない」と。
その考えは早速グルメリポートに生きたようだ。「この旨味は3日間寝かしたものですね」とか「これはウスターソース独特の甘みでしょうか」とか彼女なりの言葉で「食レポ」を行ったのだ。
これには、シェフが苦虫を潰すこともあったそうだが、「あのレポート分かりやすかったですよ」とお褒めの言葉を頂くようなことがあった。そう、彼女は努力型の個性の強いアナウンサーとして昇華したのだ。
そんな狩野アナ人がいいので、飲みの付き合いには必ず出て、体調を崩しことも多かったそう。そんな彼女を見かねた先輩アナが、「みんなに好かれようとして、仕事面にマイナスの影響を残してはダメ」と諭され、付き合いをセーブする術を学んだようだ。
以上、彼女のテレ東での奮闘ぶりを拾ってみたが、本書にはもっと詳しく彼女の逸話が載っている。現在人気アナウンサーランキングのトップ10に入る彼女の汗と涙の結晶である。この著書は。最後に彼女はこう締めくくっている。
「考え方ひとつで、辛い仕事もたのしいものに変えられる」
現在、仕事で悩んでいるOLの方やフレッシュマンの方、ぜひ本書を読んで、一皮も二皮も向けて欲しい。