あらすじ
公債や株による資金調達、鉄道敷設の請願、地方を巡幸する天皇の奉迎など鉄道にまつわるさまざまな活動が「日本人」をつくりあげた。鉄道を核に近代国家が形成される過程を具体的な事例で解き明かす。社会学からみた新しい鉄道論。
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Posted by ブクログ
日本人は無自覚に鉄道の有用性を信じている。
資本主義、民主主義、ナショナリズム、この三つの要素が鉄道とともに日本独自の発展を遂げることになる。
最初は、鉄道でなくてもよかった。
それがいつの間にか鉄道でなくてはならい、鉄道は必ず役に立つ、そのような信仰が生まれてきた。
著者は香港人、外国から見ると日本の鉄道信仰は奇異に思えるのだろう。
外国に比べ、狭い国土に鉄道を張り巡らせることは尋常ではない。
そこが日本人の視点と違う。日本人は、鉄道ができたからこそよかった、という結果から鉄道の有用性を信じている。
なぜ鉄道でなくてはならなかったのか。
根本に立ち返った視点が新しい。