あらすじ
流行語大賞の経済用語部門で唯一ノミネートされた「爆買い」――。
日本の観光地から、新宿、銀座、梅田、なんば、名古屋栄、札幌、博多……といった商業都市に
中国人旅行者が殺到し、ドラッグストア、家電量販店、コンビニはもちろん、空港、高級ホテルから
ビジネスホテル、流行レストランまでその来客数はすさまじいものになっている。
「爆買い」効果で街の商店から一部上場企業までが恩恵を受けることになったが、
いったいこの「現象」はブームで終わるのか、それともここしばらくは続くのか?
中国取材29年のベテランジャーナリストの著者が、消費を享受する中国人から
「インバウンド消費」に湧く日本の関係者までを丁寧に取材し、「爆買後」いったいどうなるのか、を予測すべく現場を歩いた。
【著者紹介】
中島 恵(なかじま・けい)
1967年、山梨県生まれ。北京大学、香港中文大学に留学。新聞記者を経て、96年よりフリージャーナリスト。
中国・香港・台湾など、主に東アジアのビジネス事情、社会情勢等を新聞、雑誌、インターネット上に執筆。著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、
『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』(中央公論新社)などがある。
【目次より】
プロローグ◆バブル期の日本から見えてくる「爆買い」の未来予想図
第1章◆中国人観光客急増!彼らはなぜ日本を目指すのか
第2章◆現場で聞いた「中国人観光客の人気商品」
第3章◆複雑な社会からわかるモノが売れる仕組み
第4章◆爆買いに戸惑う声から探る「マナー問題」の解決法
第5章◆大挙してやってくる中国人客は千載一遇のチャンス!?
第6章◆中国人富裕層にとって日本は心のオアシス
第7章◆なぜ彼らは「日本に住みたい」と思っているのか
エピローグ◆日本旅行で中国人の対日観が塗りかえられていく
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この本のまま高まるはずだった、インバウンドの伸びはコロナによって大変換をとげた。まだ途中だがこのあとの未来を見透かせるか、後半が楽しみ
結局草の根外交をするための気持ちの在り方等が書かれており、さほどの未来は見えなかったが、お隣の国のストレスフルな事情がわかって面白かった。
題ほど雑な内容ではなく、たのしめる。
Posted by ブクログ
ニンゲンに対する見方が フェアーなんですね。
やわらかく、見つめようとする。
当然、爆買い現象も 一時的なことで、
もっと落ち着いた 中国人の日本での行動が
でて来るのだと思う。
そんな中で、中国人が 日本の何をみようとしているのか?
という視点で 素直に まっすぐ見つめる 視線が
柔らかく、頼もしい。
こういう日本人ばかりだと、争いも諍いもなくなるのだろう。
中国が 経済的に減速し、新常態になったいま
『心の豊かさ』が 大切になってくる
というか、モノで囲まれた時代から
変化が始まるのだろうね。
情報が 溢れ出るような中で、
現実に自分の足で歩いて、新しいものに出会い
さらに 新しいものを求めようとする時に
『こころの安らぎや癒し』が 目の前に迫って来るんですね。
それにしても、中国の急速なスピードに対して
日本人は 戸惑いながらも、不思議な中国人を
包み込む おおらかさが 鍛えられていくのだろうね。
人間的に 中国人に寄り添う姿勢が何よりも尊い。