【感想・ネタバレ】夢うばわれても 拉致と人生のレビュー

あらすじ

NHKBSで放送中の人物ドキュメント番組「100年インタビュー」で語られた、拉致被害者であり、現在翻訳家・新潟産業大学専任講師として活躍する蓮池薫さんの言葉を単行本化したもの。大学3年の夏休み、帰省中の柏崎の海岸で、突然拉致という国家的な犯罪に巻き込まれた。本書の語りは、その現場から始まる。拉致の瞬間の様子から、沖に向かうボートから見えた柏崎の夜景。船酔いしながらたどりついた北朝鮮で感じた絶望感。その後、言葉を勉強することを決意。招待所とはいえ、極寒のなか、乏しい食料と燃料に苦しい生活をしいられた。しかし、キムチづくりの苦労や日本食が恋しくて手作りした納豆で腹痛を起こしたことなどを笑い話として懐かしく語る。一時帰国が決まったときの葛藤、帰国後、自活をするために挑戦した翻訳家への道など、蓮池さんの不屈の心が伝わります。いまだ解決しない拉致問題を、忘れないでほしいと願いをこめて発刊します。

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Posted by ブクログ

蓮池薫氏「夢うばわれても」、2011.10発行。北朝鮮という国家による犯罪の犠牲者、大変な苦労、そして心からの叫びがあることでしょう!まだ未解決な北朝鮮による拉致問題、日本国政府、国民の生命と財産を守るため、そして国家主権の尊厳を維持するため、毅然とした対応をしてほしいと思います! 私としては、東京オリンピックよりもはるかに優先する政治課題だと思います!

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2016年08月27日

Posted by ブクログ

蓮池薫さんの講演会があったことで、参加は出来なかったけれど、興味深くなり読んでみた一冊。

どんな環境に置かれたとしても、必死で生きる術を身につけて生きておられた北朝鮮での暮らしが分かります。

拉致問題の当事者としての視点で北朝鮮で家庭を持ってからさらに周囲の状況を読むことが多くなったのではと思います。

自分の意志とは関係なく拉致という国家の戦略に陥ることになった中でも、挑戦を続けて来られた姿、そして、日本へ戻ってからの新しい挑戦に心を打たれます。

納豆の話。
何気なく食べているけれど、北朝鮮ではこのような思いを抱いて試作されていたのですね。

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2016年08月19日

Posted by ブクログ

北朝鮮に拉致された蓮池薫氏の回想・思いをつづった本。拉致問題が解決しない中でいえないこともあるだろうが、いろいろな思いが書かれていた。見知らぬ土地につれてこられた絶望感などが伝わってくっる。そして、生きるのが難しい時代に、困難な事態に直面している人へのメッセージがよい。

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2011年11月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

拉致問題が、なかなか解決に進まない中、「半島へふたたび」についで、出版された。量も少なく、字も大きいので小学生でも読める。人生とは挑戦であり、生きていくには、夢と絆が必要だと、拉致された北朝鮮での生活と比べて語っている。

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2011年11月13日

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