【感想・ネタバレ】堕落の王のレビュー

槻影 / エレクトさわる

男の名はレイジィ・スロータードールズ。かつてしがないサラリーマンだった彼は死後、異世界に転生し悪魔のクラスを得るが、自堕落に過ごし続けいつしか怠惰を司る魔王になっていた。その彼に「反旗を翻した暴食の王ゼブル・グラコスを討滅せよ」と大魔王の勅命が下る。だがベッドからピクリとも動かない怠惰の王レイジィ。そんな魔王の代わりに臣下である強欲のデジ、色欲のミディアが暴食の王の討伐へと向かうが――!? 欲望渦巻く堕落転生ファンタジー!!

[ラノベ専門レビュアー。パパ太 · ★★★★★]

なかなか面白いです。

怠惰な主人公を中心に、関係者それぞれの視点から描かれる話です。
作者のデビュー作みたいですが、派手なところはなくても、しっかり読みごたえがあるのは、やっぱりセンスがあるんでしょうね。
ありがちなテンプレ頼りや、設定の甘さもないのが、大人な読者にも良いです。
強いてあげると、戦闘シーンの分かり難さ、冗長さがマイナスでしょうか？
ただ、そんなに戦闘シーンの多い話ではないし、これをいいだしたら、ほとんどの本がマイナスになるので、多分マイナスじゃないんでしょう。
価格も買い易くてマルですね。

[ブクログ · ★★★★☆]

七つの大罪を世界観に組み込んだ作品。
怠惰は怠惰ゆえに怠け、傲慢は傲慢ゆえに驕り、憤怒は憤怒ゆえに怒る。
作者のワードセンスがかなり上手

キャラクターそれぞれが七つの大罪の一つを信条として掲げており、それゆえの気持ちの違いや思いを描いていて話としてとても面白かった。

戦う・ハーレムだけのなろう小説に飽きた人におすすめ