あらすじ
●あらすじ●のび太にドラえもん、ジャイアンにスネ夫、それにしずちゃんは固めた雲の上に彼らだけの国、雲の王国を作った。ある日、彼らは偶然にも、もうひとつの雲の国、天上世界を発見する。やがてのび太たちは、天上人たちと出会い、手厚くもてなされるが、天上人の挙動不審な態度に危険を感じ、脱走をはかる。が、すぐに追っ手に追いつかれ、攻撃を受けた五人はちりぢりになってしまった。仲間たちとはぐれてしまったのび太は故障したドラえもんを連れてにげまわるうちに、天上人のとんでもない行動を知る。地球上に大洪水をもたらそうとするノア計画が、まもなく実行に移されるというのだ!! それを阻止しようとするのび太だが、ドラえもんは故障し、仲間とははなればなれの孤立無援の状態!このままではノア計画が発動し、大洪水が地球をおそってしまう!! どうする、のび太!! 天にも昇るおもしろさの大長編シリーズ第12作!!
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Posted by ブクログ
「しかし一方では、自然を守ろうと努力している人たちも増えつつあるのです。
ゆっくりですが前進していることは確かです。
もうしばらく、その動きを見守ってあげるわけにはいきませんか。」
Posted by ブクログ
ドンジャラ村のホイくんやキー坊、モアやドードー鳥など、懐かしキャラがたくさん出てきて微笑ましい、というか、最後のキー坊の演説は普通に泣けます。『アニマル惑星』同様、環境問題に対する示唆に富んだ作品です。大長編内で初めてドラえもんが故障してしまいますが、故障中の目と発言がヤバいです。
これまた、武田鉄矢による主題歌が素敵です。
Posted by ブクログ
・ドラえもんの大長編シリーズ読んだのは初めてかもしれない
・ところどころ映画のシーンを思い出し胸が熱くなった
・キー坊が出てきたところ感動した。偉くなったんだなキー坊…。
・映画観たくなった
Posted by ブクログ
大人と言える歳になって、読むと考えさせられるとともに、環境問題をすんなりとドラえもんの世界で描いている藤子F先生の構成力にただ、ただ感服してしまう。
Posted by ブクログ
ドラえもんとのび太たちは雲の国を作った。そして、のび太は国王になった。本当かいいなあと思う。雲の上で、みんな飛んでる。柔らかく雲が歩きたい。今回、ドラえもんも壊れてしまった。助かった人はその前出た小さい人たちです。このストーリは現在の環境について、人間は悪いことをやるのをはっきり書いた。それはこの本の目的だと思う。
Posted by ブクログ
『大長編ドラえもん のび太と雲の王国』を読む。昔から洋の東西を問わず雲の上には天上界があると説くのび太に衛星画像などを見せてそんなものはないと一笑に付すドラえもん。拗ねるのび太に未来の道具を出し、雲上に王国をつくることになる。しずか、ジャイアン、スネ夫のいつものメンバーを揃えて建設が続く。一方では謎の円盤による動植物の吸い上げが行われていた。円盤の正体はのび太が信じていた天上人の物であったが、はたしてその目的は…。天上界の国は地上よりもテクノロジーが発達しているにも関わらず未来から来たドラえもんはその存在を知らなかった。
必要以上にエコロジーが前面に出てちょっと説教臭い。しかし白眉は一部でファンの多い狂ったドラえもんが登場することだ。かつて狂ったドラえもんはねずみ一匹を退治するのに地球破壊爆弾を用意したことがあるほどだ。今回はそんな暴挙には出なかったが「アップクプーのチンチロリン」「アブアブ」「ゲラゲラゲラ」などと叫ぶ始末。道具を出してくれというのび太に、ぽかんと目をチカチカさせ「ドーグ?」という呆けた表情は素晴らしい。腹が減ったら「ペーコペーコ」と騒ぎ、ご馳走にありついたら「ウマウマ」と言う。狂ったのが治ったあとも鉄扉に激しく頭を打ち付ける姿の激しさにも笑ってしまった。駄目になったドラえもんの手を引いて眼前に広がる広大な湖を前に愕然と立ち尽くすのび太の姿は印象的だ。
水没する東京のシーンや天上界のエネルギー州がドラえもんの道具によって破壊されるシーンなどひどく残酷なのもこの作品の特徴かもしれない。それは環境破壊に対する藤子・F・不二雄の激し過ぎる警鐘として映る。