【感想・ネタバレ】ジャイロスコープのレビュー

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面白い。しみじみと面白いなあ。短編集ながらしっかりと世界が構築されていて、あれ、もう終わっちゃうの?というところでさっと終わる。もっと読みたくなる短編。

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2024年01月08日

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学生時代くらいに読んだ記憶がある本を隙間時間に少しだけと思い、手に取って読むと最後にどうやってつながっていたのか気になって、全部読み切りました。

久しぶりに伊坂幸太郎先生の作品を読みましたが、会話のテンポや世界観が大好きだった頃を思い出してまた他の作品も再読したくなりました。

彗星さんたちが新幹線の清掃員にフォーカスを当てているのと出てくる言葉もすごく好きでした。

『世界で千番目くらい大変』私はもっと下位だろうなあと思いました笑

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2024年04月13日

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伊坂氏の作品が好きで、この一年、過去作から振り返るかのように、既読未読ともにいちから読んできました。

本作は短編集ですが、伊坂色がありつつもこれまでと趣を異にする作品でありました。

・・・
その中でもSF色が強くこれまでと趣向が異なるのが「ギア」であったと思います。

近未来のディストピア的世界では「セミンゴ」に地表という地表が食い荒らされているのです。バスに乗り込んだ数名の老若男女と運転手との会話から徐々に様子が浮かび上がる。

・・・
ちなみに私のお気に入りは、「一人では無理がある」と「彗星さんたち」。

「一人では無理がある」は、言わば「本当の」サンタクロースを営むNGOの話。
それぞれの家庭の事情からプレゼントなど望むべくもない子供にプレゼントを届ける団体の話。ここの人事がこれまた適材適所としか言えない個性的な人物をリクルーティングし、多少のトラブルがあっても、適切なプレゼントが子どもたちに配られるというもの。思いこの団体側の内情・視点から物語が描かれます。

「彗星さんたち」は、新幹線の清掃係の方々の話。
これまた当該業務に就く方々が個性的で、かつ遭遇するお客様が非常にユニーク。やや業界よりな所が気にかかるものの、倒れて意識の戻らないリーダー「鶴田さん」を思うそれぞれの視点がやがて新幹線で出会うお客様の様子と重なる様は秀逸。

そのほか、「浜田青年ホントスカ」「二月下旬から三月上旬」「if」「後ろの声がうるさい」を収録。どれも伊坂色が大なり小なり混じっているものの、どこか新たなエッセンスが感じられました。

・・・
ということで伊坂氏の短編集でした。

そうそう、あとがきとして対談が掲載されていました。
15年を振り返ってと銘打って、デビューから15年間の作品を振り返るものです。そこに、作風の変化への意欲等も書かれていました。

まあ確かに、おんなじやり方を一定年限続けていると、少しやり方を変えてみようと思うものですよね。私も今の業務、10年続いてしまいました。そして少し飽きがあります笑。

当初はいつもの伊坂氏とちょっと違う、と少し違和感(不満?)がありました。とはいえ、ここから更に進化するのかもと思えば、この試みもまた将来の傑作への布石となるはず。今後の作品についてもまた期待しております。

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2024年02月25日

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「浜田青年ホントスカ」
浜田青年が相談屋のもとで働くうちに、明らかになる真相のお話
たまたま過去読んでいた「いけない」の弓投げの崖が出てきて感動した!!!
「if」
もしも、〜だったらを体現
もしも困っていたお婆さんを助けていたら、バスジャックに合わなかったかもしれない…!
「ギア」
謎の甲虫セミンゴに追われる話
彷彿とされるのはゴキブリ。テラフォーマーズ的な感じを想像してゾッとした。
「二月下旬から三月上旬」
唐突に現れる坂本ジョンと主人公のお話
これはよくわからなかったけど坂本ジョンはもうそうなのかな?
「一人では無理がある」
現実にこのサンタクロースを運営しているかのような会社が実在したら面白いなぁと思った。
「彗星さんたち」
電車の清掃をする中で見る鶴田さんの生涯のお話。
「後ろの声がうるさい」
上記の6つから繋がるお話し。
の7つからなる短編集

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2023年08月07日

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「1人では無理がある」好きでした。

あとがきの伊坂幸太郎さんのインタビューが良かった。確かに伊坂さんの短編と長編ではかなり印象が違うというか、短編はSFだったり非現実的(隕石が落ちて世界が終わるとか)な設定が多くて、結末もすっきりしないというか全ては語られない感じだけど最後の章でそれぞれ別の話だと思っていた登場人物がさりげなく1つの話の中に出てくるような受け皿を作っている作品が多い気がする。

伊坂さん自身は長編は自分のために、短編は読者のことを考えて書いていると言っていたけど、好き勝手書いて、色々な雰囲気の作品が出来上がる長編の方がわたしは好きだな。アイネクライネナハトムジークや終末のフールみたいなどこかあたたかみを感じる短編も好きなのだけれど!

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2023年06月03日

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伊坂さん作品の振れ幅が分かる短編集になってる。たぶん人によって好みの作品が異なるんだろうな、と。自分は、厳しい現実の下でも救いのある「一人では無理がある」と「彗星さんたち」が好み。冒頭の「ホントスカ」は、伊坂作品らしいよね、という感じだったのだけど、前半の怖い話2つは異世界に急に飛んでしまう流れに、頭と気持ちが入り込めなかった。
そして「後ろの声がうるさい」。バラバラに書いたはずの作品をまとめて落ちをつけてしまう力量には感服。

パウエル国務長官の名言集、ホントにあるのなら買ってみようかなあ…

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2023年05月20日

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7編の短編
最後書き下ろしの「後ろの声がうるさい」でエンドロールのようにそれまでの登場人物らしき人がちょっとずつ顔を出すけど、基本的には独立した短編の物語

浜田青年ホントスカがぎゃふん!という意味では一番好みだった
語り手に騙されるのが読者としてはたまらなく気持ち良い

ギアは、架空の生き物セミンゴが出てきたあたりで、ちょっと待って分からん分からんとなってしまった
SF?は設定の理解に時間がかかるので、頭の中で映像化するのが難しく、これは慣れが必要だと思った

伊坂さんの作品の場合、短編であってもそれぞれの話の関連を探ってしまうから時間をおかずに一気に読む(前の話の記憶があるうちに次々読みたい)ので、結局長編を読むような気持ちで読んでいる感がある

個人的にはもう少し一話一話ボリュームがある方が好きかも、と思った
(時間が経って再読したときには、また感想が変わってるかもしれないけど)

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2023年03月07日

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・浜田青年ホントスカ ★★★★
物語の雰囲気がTHE 伊坂さんって感じやった。
浜田青年と稲垣さんの会話が淡々としててなんか良い。
浜田青年は実は浜田青年でなく殺し屋ってのはびっくりでその後の稲垣さんとの会話も変わらずな所が良かった。


・ギア ★★
セミンゴはナウシカの王蟲を想像させられた。
特に最後のシーンは王蟲や。


・二月下旬から三月上旬 ★★
読んでて意味が分からなかったがそれぞれ年代が違う2月下旬〜3月上旬にかけての出来事の話し。


・if ★★★★★
良かったー!ここまでこの本読んで前2つが微妙やったので心配だったー

20年前の出来事とほぼ全く同じことが起きる。
同じバスに乗る男たちと関わりがない中、地味にみんな同じ思いで屈辱を晴らすのが良かったー!


・一人では無理がある ★★★★★
伊坂さんって感じの結末でむっちゃよかったー!

前半はストーカーが家に襲いにくる話。
後半はなんだかよく分からない特殊な会社で働く人たちの話。
その会社はサンタクロースにプレゼントが貰えない子たちにプレゼントを贈る会社。トナカイもいてちゃんと空を飛んで届けにもいく。

よくミスをする松田くんが誤ってドライバーやら鉄板を送るが結果的にそれが子どもたちを守るアイテムになる。

ラストは前作と後半の内容が交差し、誤って送った鉄板により助かるという読んでて清々しく楽しかった〜〜〜
これだから伊坂さんの本は読むのがやめれない!笑


・彗星さんたち ★★★
新幹線を掃除するスタッフの話。
それぞれのスタッフ達が会ったお客さんが鶴田さんの歴史なんじゃないかってのが良かった。
もうちょっと深掘りしてもっと読みたかった!

あとパウエル国務長官の本、むっちゃ読みたくなった笑


・後ろの声が出てうるさい ★★★★
今回登場したそれぞれの人物とか出来事が、微妙に絡んでて面白かった!

最後の途中やめの手紙がよかった!

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2023年02月11日

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