あらすじ
老朽化が進む橋梁の維持・補修に役立つ生の知識を、謎解き形式で分かりやすく紹介!
全国に約70万橋ある道路橋の定期点検が本格化してきた。これに伴い、今後は補修や補強の工事も増える見込みだ。
ところが、橋の維持・補修に関するノウハウが十分に共有されているとは言い難い。
本書では、維持管理を担う自治体の職員や、点検・設計を担当する建設コンサルタント会社、補修・補強工事を
担当する建設会社向けに、維持・補修の現場で本当に役立つ知識を、「老朽橋探偵」が謎解き形式で紹介する。
【主な内容】
[MISSION1] 異状を見抜く目を鍛えろ
橋梁の点検・調査時の着眼点や注意点といった基礎知識を、コンパクトに解説する
[MISSION2] 竣工年代を推定せよ
橋梁に関する様々な知識(鉄筋の種類、ボルトの材料、橋の形状など)を総動員し、橋の竣工年代を推定する方法を伝授する
[MISSION3] 補修失敗の原因を探れ
補修や補強工事の失敗・事故原因を、様々な工法の解説を織り交ぜながらひも解く
[MISSION4] クイズで勘所をつかめ
橋の点検や診断、補修・補強のポイントを、Q&A形式で紹介する
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Posted by ブクログ
笹子トンネルの天井板崩落事故を受けた道路施設の定期点検の義務化を受けて、技術者育成のために書かれた解説書。写真やイラストで、補修の必要な橋の状態や劣化の原因の説明、さらに補修の失敗例を解説している。最後にはまとめとして、数枚の写真から補修の必要性の判断やどの範囲まで補修をするべきかなどの出題がある(当然、詳しい解説付き)。技術者向けであり、前提として土木・建築の知識を必要とするが、写真が豊富なのでどういった状態が危険であるのかはわかると思う。危険の兆候が分かれば事故に遭わないよう避けることもでき、また、行政へ補修の要請をすることもできるだろう。生活の安全を確保するためにも知っておいて損はないと思う。