あらすじ
明治の東京―出生の事情から十八年間外の世界へ出たことがない桃彦は、亡き母の話を支えに、いつか王子様が助けに来ると信じていた。そして春、義父・エドモンドのひらいた夜会で鷹丈家一の美男といわれる有儿と出会う。伯爵でありながら心優しい有儿の屋敷へ招かれ、執事達にも温かく迎えられて、桃彦は生まれてきた幸せを知る。けれど、淫らな折檻を強いるエドモンドには、ある思惑があって―。※過去に発行された作品ですので、重複購入をご注意ください。
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Posted by ブクログ
イギリス人の母と日本人の父親を持つアンドリューは戸籍も無くて、愛情を注いでくれた母親が亡くなり祖父母はイギリスに帰国する時にアンドリューを卑しいイギリス人エドモンドの元へやってしまう。
義父とは名ばかりのその男はエドモンドを塔へ閉じ込めて夜な夜なその身体をいたぶります。愛しているからだと言って。
素直なアンドリューはそれを真に受けて許してしまう。
とても辛いのに。
生前母親が言っていた「困った時には王子様が助けにきてくれる」という言葉を信じていたアンドリューの元へ現れたのは鷹丈伯爵。
エドモンドはアンドリューを使って伯爵を誑し込めと命じるが。
明治時代の貴族達の優雅な雰囲気や外国人への差別。当時の雰囲気が相俟って面白く読めました。
アンドリューと名付けたのは嫌らしいエドモンドです。
日本名は桃彦。
可愛らしい名前の通り過酷な運命にもかかわらず、素直で気だての良い優しい青年でした♡
名前も分からぬ父親が判明したのも名前に由来がありましたし。
鷹丈伯爵も凛とした男前で健気な桃彦を諦めないでくれて本当によかったです♡♡♡