あらすじ
死に魅入られた二人の男女は、甘美な充足感の中で終焉を迎えるはずだった。アルビノーニの荘厳な旋律に浸りながら……。しかし雪に閉ざされた山小屋で、愛と孤独、そしてほんの少しの偶然が、事態を予期せぬ方向へと導いていく。傑作心理サスペンス!
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Posted by ブクログ
人里離れた厳冬期の山小屋にひとり残されたうえに、多量の薬を服用していて意識は朦朧、おまけに途中で脚を骨折してしまい、、、しかもそれが携帯電話など存在しない頃の話となればもはや生存は困難。そんな極限状態のヒロインを描いた本作はサスペンスよりもむしろサバイバルものに近い様相を呈す。千尋と多聞の関係に纏わるふたりの心情的な記述にやや物足りなさを感じたが、ストーリー全体として見ればなかなか面白かった。鍵となるのがカセットテープのB面という点も興味深い