あらすじ
事件屋の須賀田は弁護士・古村からの依頼で、同業者の不祥事を秘密裡に処理する仕事を請け負う。しかし、廃業に追い込んだ弁護士の遺体が自分の事務所で発見されたことで古村の企みに気づいた須賀田。業界の覇権争いに巻き込まれながらたどり着いた衝撃の結末とは? 現役弁護士が描く、業界の闇にリアルに迫ったサスペンスミステリー。
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Posted by ブクログ
正義の味方、弁護士の裏の裏の(結局表の)話。
帯と文庫後ろの紹介文にひかれて買ってみたが、「弁護士の悪意」とか「業界の闇」とかの話ではない。成年後見人の弁護士が横領したとかの話はニュースサイトレベルの情報しか記載がないし、特にこの業界特有の問題が描かれる訳ではない。なんか池井戸潤ばりの専門性が描かれるのかと思っていたので拍子抜け。
ただ、話の展開自体はスピーディーで、いろんなどんでん返しがあり、面白い。誰が味方で誰が敵なのか、秀と一緒に悩んでみるのが楽しい。まあ、推理小説を読みなれていると、中盤で、あ、こいつが黒幕だろうなというのはわかってしまうので、その裏まで読みとけるかが大事かも。
とりあえず、結局、弁護士業界と推理小説の融合っていうわけでなくて、単なる推理小説。裏でもなんでもない。
Posted by ブクログ
なかなか面白かった。誰が味方で誰が敵なのか、混沌とした状況での探り合い。登場人物も多くはなく、さほどダイナミックな話ではありませんが、誰が何を隠していて、何をもくろんでいるのか、そんな読み合いの醍醐味はあります。強いて言えば、レイの立ち位置が少し中途半端かなぁ。
あと、裏の裏を読み合うような陰謀劇の中で、咲良がエアヘッド過ぎて少しイラっときました。
Posted by ブクログ
馴染みのある福岡の地名がたくさんできてきて、親しみを感じた。
事件屋の秀は無戸籍らしい。秀の母親が元夫のDVから逃げ出し別居し、やっと離婚して別の男性の子を生んだら離婚後300日以内たったので、民法上は元夫の子になってしまう。それは困るので出生届を出せず秀は無戸籍に。無戸籍ゆえに学校に通うことも資格を取ることも難しい。でも秀はもうとっくに成人しているし自立しているんだから、一度、無戸籍だということを役所?法務局でいいのかな?に相談してみてはどうでしょう・・・。まだまだ人生長いし、戸籍がないと社会的サービスを受けることもできないから不便でしょう。