【感想・ネタバレ】亀裂─老朽化マンション戦記のレビュー

あらすじ

築20年、50世帯のマンションに建替え計画が持ち上がった。管理組合副理事長のやり手営業マン・山上(やまがみ)は、あるもくろみから推進派の急先鋒。猫と暮らす独身OL・恭子(きょうこ)や、家族の想い出と生きたい独り暮らしの老女・貞子(さだこ)らは反対派。住民同士の攻防戦は、それぞれの家庭の事情を明らかにしていく。現実的な社会問題と、根幹となる人間を活写する意欲作!(『マンション戦争』改題)

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Posted by ブクログ

この小説に登場するマンションは築20年。

住んでいる人たちも、所帯持ちはいるは、独身はいるは、老人はいるは・・様々。

そして生活騒音、ペット、駐車場不足・・住民同士のトラブルも日常の中で建て替えの問題が起こる。



一戸建てでもマンションでも、住宅に永久に住むためには、修繕が必要となる。

してや価値観の異なる住民の住むマンションで、全員の納得がいく建て替えなんてできるのか?

もしも自分が住民を説得する住宅会社の立場、もしくはマンションの理事会の代表だったら・・そう想像するだけで何とも嫌な気持ちになる。



この小説は、もう10年も前・・97年に発刊されている。

しかし現在でもマンション問題は社会問題として取り上げられることが多いため、書店でも山積みになっていた。

頻発する大型地震、耐震強度の偽装問題・・この小説で描かれていることはフィクションなのか?

ひょっとしたら、日本のあちこちで起こっている事実(ノンフィクション)とも言えるかもしれない。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

老朽化したマンションに建替計画が持ち上がる。法律上、マンションの建替には全住民の同意が必要であり、住民たちの様々な都合が錯綜し、推進派と反対派の冷戦も起こる。

マンションの老朽化という社会問題を経済小説家、江波戸哲夫が斬ってくれるのだろうと期待して読んだんだけど、マンション住民たちの心情話に落ち着いてしまっているのが残念。ラストの中途半端な投げやり感に絶句。

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2014年01月30日

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