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Posted by ブクログ
重松清氏の本は何冊か読んできたが、割とどれも結論は読者に想像させる作品が多かったように思う。
だが、今回は結論がある程度書かれて終わることが多かったように思う。
短編集に共通するテーマは「再会」。
再会できたかできなかったかだけでも結論がわかることは珍しいのでは?と率直に感じた。
小学生~大人までがテーマになっているが、最後登場人物の繋がりも見えてきた時に
最初と最後で本全体を「再会」で包含しているのだと気づく。
あとがきの中で、重松清氏の言葉で「会えない時の互いの人生がより再会を豊潤にする」「毎日会えてる幸せ、日常の幸せに気づく時が来る」という部分に共感した。
ここについては、コロナ渦で圧倒的に感じる人は増えたと思う。
2009年に刊行され、今だから感じれる要素もあるのだろうと感じられた一冊だった。
Posted by ブクログ
いつも思うんです。私と同年代の重松さんが、どうして子供の頃の心を切なく胸が痛くなるほど巧みに描けるのか。うまく行かない人生だけど、一生懸命生きるんですよね、人間は。後日、読み返したくなる本でした。
Posted by ブクログ
再会をテーマにした短編集。
登場人物たちが幼少期を思い出す場面では、自分もこんな頃があったな、と懐かしさを感じると同時に、胸が締め付けられるような思いがした。
息子や娘に、自分の幼少期を重ね、目を逸らそうとしてしまう登場人物たちを見ると、目を逸らそうとすればするほど、当時を思い出してしまうのだと感じた。
登場人物たちのキャラクターは、誰もが持っている一面。まるで、自分のことのように登場人物の人生をなぞってしまった。
昔の友人に、久しぶりに会いたくなった。