あらすじ
“好き”だけで、触れたわけじゃない。元同級生の異国もどかしラブ。 「ねえ、オレらゲイなの?」イギリスで再会した元同級生の太田(おおた)と行貞(ゆきさだ)。ホームシックで参っていた2人は足を絡め、腕を抱き、ひざ枕を許したり…。その行為はしだいに心も浸食し、互いに離れがたい存在になっていた。ある夜、ベッドですり寄って来る行貞にたまらなく愛しさがこみ上げた太田は、強引にキスをして、衝動のまま欲望を押し付けるのだが──。 非日常に揺れるエロティック・異国ステイ。
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ホームシックって怖いんだ。
画風が独特で線が柔らかいけれど躍動感もある。イギリスの空気感や閉塞感も描き出していて、心細さや危うさの心情に胸がつまされた。改めてホームシックは心の病気なのだと認識した。
高校の同級生が偶然イギリスで出会い、心の支えになっていく様子がゆっくり丁寧に描かれている。
攻めが少し強引に身体を重ねた事で受けの気持ちも揺れ動いて。素敵な作品。
ジンワリと想いが伝わる作品
お試し版を読んで購入しました。
異国の地でホームシックになった高校の同級生だった2人がお互いの寂しさを埋めるように食事をし、同じベッドで寝るようになり、ある日一線を越えてしまいます。それが「好き」という感情なのか、「寂しいから」という理由なのか、曖昧なまま身体を重ねてしまいますが、2人で同じ時間を過ごすうちにお互いが大切な存在になっていきます。
その2人の気持ちの過程がとても丁寧に描かれていて、実際にこういうことが起きても不思議ではないのでは?と考えてしまうくらいでした。
何回も読み返し、読むたびにお気に入りのシーンが増えていきました。
京山先生の作品を読むのはこれが初めてだったのですが、すっかりファンになってしまいました。
ピアノの音が聞こえてきそうな素敵なラストで、その余韻も楽しめました。
海外赴任で馴染めなくて、、、って言う孤独感半端なくせつない。
無茶しちゃった後で、必死に食べ物とかで釣ろうとして頑張ってるところが可愛い。そんな風に頑張ろうと思う動機になる、かけがえのない存在なんだなぁ。
Posted by ブクログ
紙面なのに思わず秒数数えちゃいそうなくらいのキスシーンとか、攻め(というか性行為中の男目線な)アングルとか、寸どめなのに、汁だく系より断然エロスです///どうしようもない男の性がいとおしくなる切なさが…。
…と、エロ方面ばかり言及してしまう己を戒めつつ(笑)海外赴任の独身男二人のお話。男同士という戸惑いや、寂しいから、お互い日本人だから、という心理状態のせいでお互いを求めあってあるのでは?という不安もちゃんと丁寧に描いて消化させてあるのでとても読みごたえもありました。
単身渡英の孤独感
初読みの作家さん。丸々表題作。気になっていたのでセールを機に購入しました。二人の出だしがなー。無理矢理なシーンがちょっと残念でした。もう少し甘い感じ始まってほしかったかな。