【感想・ネタバレ】君の色に耳をすましてのレビュー

あらすじ

芸大に通う杉野誠一は“声の色”で見たくもない人の感情や嘘が見えてしまうことに悩まされていた。そんな彼がキャンパスで出会ったのは声を失った透明な女の子。『川澄真冬』と書かれたメモ帳で自己紹介をした彼女は、誠一の映像制作を手伝いたいと申し出た。不審がる誠一の前に、古ぼけたカセットが置かれる。そして、彼女は手伝う条件として、テープに録音された姉の歌を映像に入れて欲しいという。 声の色を気にせず話せる彼女に惹かれ、生まれて初めて心の色を知りたいと願う誠一。だけど、彼女の透明な色には秘密があって――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

知りたくないはずの、君の色を求めて。

なんか、もどかしい。感情が色で見えるという力は、設定が上手いな、と思った。肉声で、しかも顔が見えてないとダメってところ。録音とか電話越しとかではダメっていう。で、普段はその力を忌避している主人公が、彼女のことであれば、どんどん知りたくなっている、でも、彼女は声が出なくて筆談(orメール画面)だから色は見えないっていう。

もっとがんがんの恋愛小説にすることもできたと思う。たとえば、有川浩とかなら。でも、どちらかというと、ミステリ? 彼女に嘘があるのは、早い目に提示されていた。でも、思ったより黒幕ではなかったな、という感想。お兄さんや先輩もミスリードかと思いきや、過去の事件もしくは彼女の秘密と黒幕とか真犯人ではなく。そういう意味では、優しい話だった。もっと後味悪い話にもできたよね、この素材で。

ということで、ちょっと物足りなさがありました。

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2016年05月29日

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