あらすじ
善人だが刑事の才能はない主人ウィザースプーン警部補のため、こっそり事件を解決してきた家政婦ジェフリーズ夫人と屋敷の使用人たち。その実績を見こんで、前回の事件関係者クルックシャンク夫人が人捜しを依頼してきた。年若い友人のメイドが、奉公先で盗みの疑いをかけられ、くびにされたまま行方知れずなのだという。一方、警部補が新たに担当することになった空家での若い女性殺害事件は、遺体の腐乱がひどく死者の身元が不明なまま。捜査を始めるや、このふたつの事件が意外な形で結びつく? 話題沸騰、ヴィクトリア朝痛快ミステリ第2弾。
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Posted by ブクログ
家政婦は名探偵シリーズ第二弾。
読んでいて何かとても楽しかった。
今回のキーパーソン、アメリカ人の未亡人ルティ、
率直で実際的で度胸があって頭が良い彼女が楽しいのかと思っていたが、
それだけではなかった。
前作では、ウィザースプーン警部補に人に助けられる「劉邦」を連想したが、
今回はフロスト警部だった。
自分の最もお気に入りフロスト警部を読んでいる時には、
次々と起きる事件だけでなく事務処理にも追い回される警部を助けたいと思っていた。
書類の束を片づけてあげたかった。
楽しかったのは、その夢がかなったからだ。
尊敬できるボスを陰に日向に助ける部下の姿が見れたから。
ジェフェリーズ夫人は相変わらず、使用人たちをまとめて捜査にあたっていたから。
事件は失踪したメイド探しを、
ルティがジェフェリーズ夫人を見込んで頼んだことからはじまる。
警部補が捜査することになった女性の死体は捜しているメイドなのか。
メイドは盗みなどしないし、男を誘惑したりしないといいはるルティの見込みは正しいのか。
真相を究明するため、警部補を助けるため、夜中に墓堀りまでするとは、
ジェフェリーズ夫人たちは本当にすごい。