【感想・ネタバレ】甘い水 2のレビュー

あらすじ

SIT――警視庁特殊班捜査係に所属する遠藤は、一期下である神宮寺に告白され、同僚以上恋人未満の関係を続けていた。母を亡くした際の後悔から、自分が自ら生きることも死ぬことも選べなくなった時には、生命維持装置を止めて欲しいと考えていた。そしてその役目を神宮寺に託したいと、次第に思うようになる。そんな中、鄙びた旅館で人質立てこもり事件が起こり、遠藤たちは現場へ急行するが…。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

前作を読んでから随分インターバルがあいてしまったので、うすらぼんやりしてしまった相関図等々思い出し思い出し読みました。
前作で恋愛スペックゼロの遠藤と体の関係を含むステディになんとか持ち込んだ神宮寺。相変わらず恋愛の機微なんてこれっぽっちも理解しないデリカシーの無さを存分に発揮する遠藤。
本当は無神経なわけでも鈍いわけでもない遠藤が、
心のどこか大事な部分を麻痺させることで陰惨な過去を受け止めてきたことを、そうしなければ生きてこられなかったことを、そしてそんな自分を薄情だと思っていることを知って心を痛めながらも、懸命に遠藤の心を拾っていこうとする神宮寺がいじましい。
心の奥まで汲み取って癒せるよう器用さも持ち合わせていなくて、うまく言葉をかけられない自分に懊悩しながらも、寄り添おうとする神宮寺の無骨な愛情。決して泣いたり甘えたりはしないけど、神宮寺が真っ直ぐ自分に向けてくる愛情の必死さに内心とても癒されている遠藤。
前作から引き継いでいるタイトル『甘い水』の意味が中盤遠藤の口から明かされる。その重みに思わず胸をつかれて、涙が出た。
そんな遠藤が、安心して背中を預けられる人間。何かあったら必ず助けに来てくれる。自分を全力で守ってくれる。そして自分がどうしようもなくなった時は自分の命にケリをつけてくれる。その存在があるから、自分はいつだって安心して突入できる。遠藤がそんな相手をみつけられて本当によかった。
詳しくは明かされなかったけれど、同じように過去に傷を抱えているらしい篠口が、平然としている分抱えてる傷が深いのではないかという気がして、この人もいつか救済されればいいのにと切実に思う。
かわいさんの地に足の着いた飾らない文体はいつもとても好き。ハッとさせられるようなポエムはないけど、ありきたりな言葉だからこそ胸に響いて何度か泣かされた。
ストーリー展開自体は程よいエンターテイメントだと思う。超個人的な理由&独断で4☆で。

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2014年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作に引き続き、遠藤のデリカシーのなさにちょっと新宮寺が可哀想だな~なんて思ったのですが、BLに毒されていたかも、ホントは意外と遠藤みたいなのが多いかも、と気づいた(笑)そう思ってみると若干、新宮寺の乙女っぽい遠藤に対するがっかり感が気になる(大笑)う~ん、この話はコメディではないんだけれど遠藤の破天荒な性格のせいでなんとなくシリアスになりきれない(笑)篠口も絡んでは来ましたが、遠藤からしっかり引導を渡されて、なんだかんだ言いながらも遠藤は新宮寺のこと好きみたいです♪

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2013年01月02日

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