あらすじ
「いま出版されている戦略に関する書籍は、ほとんどが入門レベルもしくは学術的であり、実務に使うにはかなり距離がある」、また、「コンサルタントの書いた本は、内容はもっともらしいが、ほとんどが本人の経験に基づくものであり、どれだけ汎用性があるか疑わしい」などの読者の声を踏まえ、事業戦略立案に用いるフレームワークやコンセプト、そして基礎知識について満遍なく網羅した、実際の実務に使える一冊だ。本書の大きな特徴は、アカウンティング、マーケティング、ファイナンス、経営戦略などの項目を統合した点にある。それぞれの専門書は多く出ているが、それを繋げ、体系的に解説した本はこれまでない。著者は、英国国立ウェールズ大学経営大学院MBAプログラム教授であるとともに、経営コンサルタントでもあることから、事業戦略の重要なポイントをとてもバランスの良い視点から網羅している。ありそうでなかった、事業責任者必携の一冊だ。
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Posted by ブクログ
事業戦略の基本構成要素・策定プロセスの網羅性が高く、「はじめの一歩」としての整理に役立つ内容となっている。各章の位置付けは以下の通りか。
■第1章「企業経営と事業」、第2章「価値と価値の創造とは」…事業責任者(戦略立案者)に求められる姿勢
■第3章「事業の基本スタンスと事業環境の把握」、第4章「戦略定石」…事業戦略立案のための基本知識
■第5章「競争戦略の立案」…戦略プランニングプロセス
■第6章「儲かる仕組みの設計」…戦略を遂行し持続的利益を上げるための事業システム設計の勘所
■第7章「事業価値を最大にする活動」…投資意思決定の要点とリターン評価
第6章と第7章があることで、机上の論を動かすイメージがつきやすくなり、読者が深掘りすべき専門領域を見出しやすくなる。