【感想・ネタバレ】つちくれさんのレビュー

あらすじ

長野の遺跡から見つかった奇妙な死者──古代の装束をまとい、棺に納められた女性の事件を追う定年刑事・福沢は、「つちくれさん」と呼ばれる男と出会う。「土の声を聞く」力を持つというその男に導かれて、不思議な謎解きが始まった。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

警察官である『福沢』は、退職をめどに趣味である遺跡巡りをしようと考えていた。
そして定年を迎えた日、管轄地にある古墳から遺体が発見されるという事件が起こる。発掘調査中の棺の中から、若い女性の扼殺体が出てきたのだ。
気になった福沢は現場を見に行くことにした。そこで美し女性と、彼女が『つちくれさん』と慕う奇妙な老人に出会う。


考古学はロマンだ。はるか昔の埋葬物を掘り出し、時代をひも解く。悠久の時に思いを馳せる、どこか厳かで高尚な学問に感じる。ただ、それも一面ではあるが、全てではない。地主や建築業者、役所などの利権争いなども起こる。他の著書でもそんな風なことが書かれているのでよくあることなのだろう。意外と世俗的な世界なのである。
ここでも殺人事件を軸に、利権がらみやねつ造事件、過去のしがらみなどを交えながら、犯人を探していく。『つちくれさん』の飄々とした人柄に魅了されつつ、なかなか面白く読んでいた。

以下、ネタばれあり



が、解決部が今一つ納得いかない。
利権がらみとのミスリードを誘いつつ意外な犯人に持って行くのだが、あまりにもそこまで完全に蚊帳の外だった人物に愕然となる。しかも理由が・・・。
異母兄妹と知って尚、添い遂げようとするのか?しかも子どもも産もうなんてするかな。
息子に庇われたままにするかな?しかも「真犯人は見つかったのか?」なんて言ってるし。
どうしてもこの点が腑に落ちない。
あとこの殺人事件には直接のかかわりはなさそうだけど、つちくれさんの捏造の件とか、美人さんの父親が殺された事件が、出てきたからには気になるんだけど。
プロローグも、死体を隠すシーンというよりは捏造の時のように思える。続編とかあるのかな?

0
2016年08月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱり仁木さんは『僕僕先生』シリーズの方がいいなぁ。
元警官と考古学者“つちくれさん”が主人公のミステリー。考古学とミステリーの組み合わせというのは悪くないと思うんだけど、“つちくれさん”のすごさが今イチ伝わってこない。
多分、シリーズ化を前提に書かれているのかな?まだ、何で登場しているのかわからない人もいるし。でも、次巻で長野を離れてしまったら、長野県警とのつながりも切れてしまうし、元警官という設定の意味も無くなっちゃいそうだし。
難しいなぁ。

0
2015年06月11日

「小説」ランキング