あらすじ
自らの死を思ったとき、目に留まった木の形
作家志望の男はある作家と親交を持つ。デビュー時に注目を集め、賞の候補にもなった作家だったが……。味わいの異なる四篇を収録。
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Posted by ブクログ
初読みの著作。1990年に「村の名前」で芥川賞、1999年に「翔べ麒麟」で読売文学賞、その他の作品では谷崎潤一郎賞や川端康成文学賞や大佛次郎賞等々受賞されている。
先日「卍どもえ」と言う本を見かけて気になっていたのが、この著者だった偶然。これは表題作+短編3作を収めた作品で、まぁ芥川賞だなと。
最初の「たそがれ」では弟の感情に移入。他人がする親族の話に対する不快感。読者には分かる姉の嘘と仕事。「首飾り」では疚しくないのに帰国後の妻の発言にドキリ。誤解ってどこまで解けるものなのか。「シンビン」の強かな女性がラグビー観戦。
まぁ全編不思議な感情になる。先日Twitterでこんな呟きを見た。「本が好きな人は2種類に分かれる。物語が好きな人と、言葉が好きな人に」納得。私は前者だなと実感。芥川賞受賞作は言葉が好きな人に寄って読まないと楽しめないな。直木賞は物語が好きな人向きか。
Posted by ブクログ
短編集みたいです。
たそがれ を読んで。なんか心に残るというか、心地よくなでられるような文章で、この作者すごいなって感じた。大阪環状線はよく利用していたので、よりリアルに情景が浮かんだ。静雄の黄昏はゆっくり過ぎていくのに対し、文乃の黄昏は一瞬で終わってしまう描写にぐっときました。
首飾り 途中グレン・グールドが出てきてテンションあがりました(笑)音楽知識が足りないなぁと感じました。
Yの木は読み切れませんでした。あぁ~